りょうかたおもい ３ M.I

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言いたくなさそうな素振りを見せるからしばらく見つめていると渋々口を開く瑞稀。









「ちょっと意地悪したくなったから、行けなくなったって言って、後から家に嘘だよー、って行こうと思ってたの。

そしたら家にいないからどうしようかと思ってはしもっちゃんにLINE したら、これ、作間とAの写真送られてきたから、は？って思って。」









ほら、と見せられた写真には私の頭を抑える作ちゃんが写っていて、確かに瑞稀が慌てるのもわからなくもない。







けど…









「何、意地悪したくなったって。」


「…最近、Aが構ってくれないから。」









拗ねたように小さく言った瑞稀の言葉を聞いてさっき涼くんに言われた、何か怒らせるようなことしなかった？という言葉が蘇る。









…そういうこと、ただ拗ねてただけなのね。









「最近構ってくれないって…

バイトしてただけなのに。」


「だって急にバイト増やしたじゃん。」


「それはー」









今日のためだよ、って言おうとしたのを止めて瑞稀の顔を見るとやっぱり拗ねたように口を尖らせていて、それがなんだか面白くて少しふっ、と笑うと目を細めて睨まれる。









「…なに、なんで笑うの、」


「なんか瑞稀かわいい。」


「Aさ、それいつも言うけど可愛いって言われても全然嬉しくないからね。」


「だってほんとに可愛いんだもん。」









機嫌直してよ、と私の方が怒ってたはずなのにそう続けて頭を撫でようと伸ばした手を掴まれて引き寄せられた。









「…な、」


「これでも可愛いって言える？」


「…。」









気付いたら瑞稀の整った顔が目の前にあって、心臓がひっくり返ったような気がした。

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