りょうかたおもい ３ M.I

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「…えっ…。」









今日はクリスマス。









可愛い服を着て髪もちゃんとセットして、いつもよりメイクにも気合を入れた私は部屋でスマホを見つめて固まっていた。









〈ごめん、今日行けなくなった。〉









原因はさっき届いた瑞稀からのLINE。









「なんでこのタイミングで連絡するの…。」









急に断れないバイトが入ったらしく、デートに行けない、なんて私の準備が終わった頃に連絡が来た。









今日のためにバイトもいっぱいいれてプレゼント買ったり、優美と一緒に服選びに行ったりしたのに。









デートは何回かしてるけど、私にとって今日のクリスマスデートは初めて彼氏と過ごすクリスマスで、特別なものだった。









バイトなら仕方ないのもわかるしデートに行けないのは残念だけどこんな、出発しようとしてる時に普通連絡する？









ドタキャンの残念さよりどっちかと言うと連絡が遅すぎることに腹が立って、わかった、とだけ返信をして携帯を放り投げてベッドに転がる。









「…はぁ、」









しばらくそのままでいたけど段々悲しくなってきた。









「…イルミネーション行きたかったなぁ。」









…いっその事一人で行ってやろうか。






あんなカップルだらけのところに？

…虚しすぎるでしょ。









「…暇。」









そんなことを考えながらスマホを見ていると目に飛び込んできた名前。









「…そういえば作ちゃん、涼くんと遊ぶって言ってたな…。」









優美は蒼弥くんとデートで一緒に遊べないんだから、作ちゃんと涼くんを誘えばいいんだ。









浮気したら許さない、そう言いきった彼の顔が浮かんだけど男子と2人きりってわけじゃないし、これは浮気じゃないでしょ、と自分に言い聞かせて作ちゃんに電話をかける。









「…もしもし、A？」

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