猫系男子に懐かれました ページ50
「でも本当に抵抗ないんですか?気持ち悪いとか思わないんですか?」
「……何ともない、ですね。そもそも命令外でしたらお断りさせて頂きますし、解雇でもかかってなければ避けたいですね」
「ドライっすねぇ」
ショッピ様は首筋に擦り寄って来て、擽ったさに肩を竦めた。
「ゾムさんとエーミールさんも狙ってるのはめちゃめちゃ誤算ですけど、絶対落としますから」
「はあ……」
ちゅ、ちゅと軽く口付けられて眉根を寄せながら目を細める。誰も突っ込まないから言うけど、キスしてから何も口にしてないからあの三人は俺を通して間接的にキスしている事になると思うのだがそれはいいのだろうか。……言わないでおこう。色々面倒臭い。
「さ、キスして下さいよ」
「今してませんでした?」
「給仕さんからがいいんす」
「そうですか……」
そんなに俺から自主的にキスする事が大事なのだろうか?よく分からないが命令は命令だ。
ショッピ様の頬に手を添えるとそっと唇を重ねる。そのまま唇を舐めると薄く間唇から舌が伸ばされ、絡め取られる。
本日三人目の加害者である。
「ん……」
「ん、は……」
ショッピ様が吸っていたであろうショートピースの味が仄かに感じられてあの小さな箱を思い出す。
かぷかぷと下唇を甘噛みされ、そくりと漣のような甘い感覚が腰から昇った。
気付けば徐々にショッピ様に押され、完全に壁に押し付けられたまま唇を貪られていた。
「ん、はは。ショートピースの味しますね」
「そりゃ、んぅ……」
ゾム様もそうだけどショッピ様もなかなかしつこいタイプのようだ。
お二人とも随分手が早い事で。まだ会って初日だと言うのに……
「あー。好きです。給仕さん」
「そ、れは、どうも……」
はふ、と息をついて礼を述べた。
キスが終わった後もスリスリ頬擦りされ何だか猫にでも懐かれたような、そんな感覚だった。
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加藤(プロフ) - 花緑青さん» しております!が抜けてました・・・ハズカシイ (2019年8月23日 4時) (レス) id: 55ae45cac2 (このIDを非表示/違反報告)
花緑青(プロフ) - 加藤さん» 加藤様コメントありがとうございます!直球の告白有難く受け止めさせて頂きます。まだまだ酷暑が続きますので加藤様もお気をつけてお過ごし下さい。 (2019年8月21日 12時) (レス) id: 02ce914128 (このIDを非表示/違反報告)
加藤(プロフ) - す、好きです!!!!!!癒しをありがとうございます!!!!お体にお気をつけて!更新も楽しみに!!! (2019年8月21日 6時) (レス) id: 55ae45cac2 (このIDを非表示/違反報告)
花緑青(プロフ) - ねむるさん» ねむる様コメントありがとうございます。某イルカはWindowsの何かのツールで出てきたコンシェルジュ的なキャラクターですね。「お前を消す方法」などで調べると画像が出てくると思います。給仕君を気に入って頂きありがとうございます!きっと彼も喜んでいると思います (2019年8月20日 21時) (レス) id: 02ce914128 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - 男主くんの設定すごいすきです...。某イルカのオマージュ分からくて地元の水族館のイルカ出てくるCM思いつきました() (2019年8月20日 20時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花緑青 | 作成日時:2019年8月16日 8時