社畜少女がハンター試験を受けるらしいです［H×H］

衝撃 ページ41

『うんうん。まずまずの出来！』

こんがりと焼けた豚に、私が満足の溜め息を漏らしているとレオリオが軽く咳払いをしながら近づいてくる

「なぁ、A」

『なんだねワトソン君。』

「さっきのbgmは…？」

『仕様だよ、仕様。』

「レオリオ、そこじゃないだろう！」

クラピカが私に飛び付く勢いで迫ってくる

「なぜあんなに短時間で肉が焼ける！」

『それも仕様さ。さあ審査に行こう！』

不思議そうにこんがり肉を見つめる二人と列に並ぶこと数十分。やっと私の番みたいだ。
いやー、メンチさん可愛いなぁ

「ハイ次！343番？何その丸焼き。センス無いわ！次！」

『一ミリも可愛くないなぁ！』

いや他の人より上手く焼けてるって

「むぐ。合格！」

『ほら、ブタさんだって合格って言ってますよメンチさn』

「あ、今の合格無しで。よおしっ！不合格ぅぅ〜！」

『え、ブハラさん今一瞬ガチになってましたよね？』

ブタさんって言ったの謝りますから！

「ったく、不合格ったら不合格よ！さっさとどく！」


んー、やり直そうにもなぁ。とぼとぼと階段を下りて広場に向かう
スキルが足りない。壊滅的に、あ。

『ポチ！君なら出来る！さぁブタを捕まえてこよう！』

そうだ。ポチがいるよ、飼い主に似ない万能ペットが！

『さっきはクラピカに止められたけどバレなきゃ問題ないよね！』

「お腹いっぱーい！試験終了よ！」

広場に響く受験者達の不満の声
台座でメンチさんが叫んでいる

「んー。面倒だなぁ♣」

『あ、ヒソカさんだ』

いつの間に来たのか、私のすぐ傍でヒソカさんが台座を見上げていた。
メンチさんが何か言っているみたいだけどここまで聞こえない

それにこのピエロに近づくのも危ないし

『じゃ、ヒソカさ、ん！？待ってタイム早まらないで！』

台座のメンチさんへ向けられたヒソカさんの手の中には、例のトランプ！

素早くヒソカさんの腕にしがみついて制止を試みる

「キミも物好きだね♥怖い思いさせられた本人にしがみつくなんて」

『私知ってますから！？そのトランプ人に向けちゃアウトなやつですよね？』

いくらなんでもやりすぎだから！
…びくともしない。腹立つなこの筋肉！！

「ｸｸｸ、狙いがぶれてAに刺さってもいいのかな♠」

『げっ！……ん？』

「？」

上空から聞こえる効果音のような軽い音。空からなんか降ってきてる。待って、あれって……！！

『大丈夫ですか！？おじいちゃん！！』


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『忍法、老人を心配して逃げるの術』

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