月の巫女【番外編 ハロウィンの花嫁】

第15話 ページ15

No Side
松「ふぅ…、あっぶねぇ…」

残り2秒のところで松田は解体を終え、息をついた
階段を降りて下についてみれば同期3人の姿

4人は引き寄せられるように近づき、パチンとハイタッチの音が響く
その様子をAはライフルを腕に持ちながら優しい顔で屋上から見下ろしていた

降谷が視線に気がついたのか上を見あげればAはコクンと頷く
その様子に降谷はニヤリと笑った

松「そういえば、姫さんはどうしたんだ？」

松田はキョロキョロと辺りを見回す

降「ああ、Aなら次の仕事に行ったよ。さっき連絡入ってた」

伊「上にいたんじゃ無かったのか？」

諸「俺が行った時にはもういなかったよ。たぶん、上で何かしたあとすぐ降りたんだろうな」

伊「何かってなんだ？」

諸「……自力で向こうに飛ぶつもりだったとか？」

その言葉に一同はシーンとなる
皆が思っていることは同じだろう
Aならそれくらいやりそうだと

松「落下込みでもっと上からなら1人で行けるだろうってか？……姫さんなら本当にやりそうだから怖いな…」

諸「だろ？」

降「さて、ここからは僕たちが請け負う。松田たちは次の仕事だろ？」

松「……もうこんな時間か…。あいつの説教長いんだよな…」

伊「じゃあ、あとは頼んだ。2人とも」

降「ああ」

諸「任せろ」

そうして松田と伊達は去っていった



コナンSide
降「これが3年前の11/6の出来事さ」

萩「へぇ〜、そんなことがあったの」

コ「つまり、あの被害者はその時の」

松「間違えねぇ。さっき姫さんから身元が割れたと連絡が来たんだ。写真もらったらはっきりと思い出したぜ」

降「だが、あの男が何者だったのかはわからない」

コ「結局犯人は捕まらなかったんだ？」

降「ヒロが撃った肩に加えて、後からAが腹と足を負傷させたらしいけど逃げられてしまったらしい。恐らく、鎮痛剤でも持っていてそれを打ち込んだんじゃないかな。じゃないと動けなかっただろうからね」

松「てか、結局姫さん、あの後単独でやつを追っていたのかよ」

降「僕もびっくりしたよ。次の仕事に行くとしか連絡されてなかったから」

萩「月姫らしいというかなんというかね〜」

松田刑事の言葉に安室さんと萩原刑事はここにはいない姉さんを思い出すように優しく笑った

コ「……回収された爆弾はどうなったの？」

俺が聞けば1人の刑事がノートパソコンを開き、【倉庫で爆発 作業員5名死亡】というネットニュースの記事を見せてきた

第16話→←第14話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す