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2.Your side ページ2

その人と初めて会ったのは、大学の入学式の日。





履修登録のやり方がわからず苦戦していた私に声をかけてくれたのが、テヒョン先輩だった。





造形美というのだろうか。
人間にそれを感じたのは初めてで。





蠱惑的な三白眼、
すっと伸びた鼻筋、
艷やかな唇。



彼のさらさらな銀髪が、カフェテラスの太陽をたっぷり吸収して白く透けるのが眩しかった。






これまでの私の世界に存在しなかった人。
私が苦手とする、華やかな人種の代表みたいなテヒョン先輩。





「教えてあげようか?」




と、人差し指でプリントを
トントン叩いた彼の顔をじっと見上げて、





『あ、結構です』






と答えると、








彼は「ぶはっ」と吹き出して、






「いいね」と微笑んだ。






いいねの意味は全くもって
分からなかったけど、






頼んでもいないのに
勝手にサクサク進められた履修登録は、
彼が出席する授業でほぼ埋めつくされた。







「俺、テヒョン、覚えてね」







必然的によく会うようになった私達。
テヒョン先輩は2年生。





覚えてねも何も、彼は有名人だったから、
嫌でも噂は聞こえてきた。






やれ、誰それがテヒョンとヤッただの、
だれそれが一晩で捨てられただの。





ファンクラブもあるそうで。






こうゆう人を目の当たりにすると、
芸能界って必要なんだなーと思ったりもした。





これだけビジュアルがいい人は、
早くスカウトしてそっちの世界に連れて行かないと、
庶民の世界はパニックです。






実際、先輩を一目みようと
授業はいつも超満員だし、





それによって私語がうるさくて
教授の声が聞こえない。





だから私はいつも最前列を陣取ることにしている。






一方、テヒョン先輩はいつも最後尾の端。
やる気ゼロの人の特等席。







彼の周りはいつも人が輪を作っていて、
それが例外なく派手な人ばかりだったから、
教室の隅にカラフルなお花畑ができたみたいに見える。







その中心に先輩がいるのがなんだか
ファンシーでおかしかった。





でも、ただ、それだけ。

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設定タグ:BTS , ジョングク , テヒョン   
作品ジャンル:タレント
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オサナイ(プロフ) -                   さん» コメントありがとうございます^⁠_⁠^停止してしまっていてすみません。。タイミング見ながら進めたいと思います! (2022年11月15日 0時) (レス) id: 2a01e4e00e (このIDを非表示/違反報告)
                   - 更新楽しみにしてます! (2022年11月12日 2時) (レス) id: cfb035f70c (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - ips403さん» いつも感想ありがとうございます♡こちら改行含め手直ししたいと思ってますー!自分でも話忘れてるのでお待ち下さいw (2022年8月25日 14時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)
ips403(プロフ) - オサナイさん、いつも作品楽しく何度も何度も読ませていただいております!言葉のチョイスや表現のセンスが素晴らしくてどんどん読み進めちゃいます!このお話しも大好きなのでお忙しいと思いますが更新楽しみにまってます❤️ (2022年8月21日 12時) (レス) @page28 id: 9fa96337fd (このIDを非表示/違反報告)
オサナイ(プロフ) - 猫のペルシャさん» わーありがとうございます!^_^更新停止してしまっているにも関わらず、ご評価頂けて嬉しいです^_^ (2022年8月3日 23時) (レス) id: c4780ee8d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:オサナイ | 作成日時:2022年1月8日 21時

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