19話 No side ページ19
古びて水道管が壊れているのか、水が漏れ床に水溜りを作っているようだ。
今は使われていないはずの研究施設を、バタバタと走る音が聞こえる。
薄暗い中を男3人は、勢いをそのまま明かりのついた一部屋に転がり込んだ。
沢山の研究用機材は様々な音と光を出して、今まさに何かを研究、作成中の様子だ。
そして傍らには試作品の武器のようなものが見える。どうやら全てチタウリのコアを元に作成したものらしい。
デスクでパソコンを開く白衣の男は、顔を上げることなく声をかけた。
｢帰ったのか。｣
｢あぁ。･･･っクソ！！｣
返事をした男はジェイダン･バーベッジ(JB)だ。
蜘蛛の糸まみれでどうにかそれを丸めた後、投げ捨てて苛立ちをあらわにした。
あとの2人はジャッキーとランドルフ。2人とも頭が痛いのか、側頭部を抑えている。
｢何を巻き付けてきた？なんだこれは、なんだ。JB言ってみろ。なんだ？｣
デスクに転がって来た“それ”を持ち上げてそう言った白衣の男は、傍から見るとイケメンの部類に入るのだろう。
しかし楽しげに顔を歪める姿は、少し期待と違うようにも見える。
彼は、これが何であるかを既にわかっているようであったが、答えを期待してるようにドッカリとソファに座り込んだJBを急かした。
｢分かってんだろ！？蜘蛛の糸だよ！｣
｢ホントスゲェや！蜘蛛に捕まったボス、食われちまうかと思ったぜ！！！｣
｢黙ってろランドルフ！｣
隣に座って、ケケケっと楽しげに笑うランドルフの肩をJBが思いっきり殴りつけたものの、ランドルフはそれをも楽しんでいるようだ。
｢最っ高の土産だな！研究したくて堪らなかった･･･蜘蛛の糸！！これでスパイダーマンを倒せるかもしれないぞ！！！で、JB他に何か収穫はあったのか？｣
蜘蛛の糸を少しハサミで切り付けながら、JBへ投げかける。
しかし蜘蛛の糸にハサミは歯が立たず、彼は思い立ったようにチタウリのコアを元に作成した武器を手に取った。
｢おい、ハドリー！大丈夫なのか。武器をこの部屋で使って！｣
ハドリーと呼ばれた白衣の男は、嬉嬉として武器を構えた。
｢問題は無い！いやあるかな？大丈夫、これはそれほど威力はない。が蜘蛛の糸に効くかもしれん！｣
言い終えるやいなや光線銃の引き金を引いた。
ドゴンと音を立てた後、蜘蛛の糸が弾んで宙を舞った。使われていないデスクの真ん中には、綺麗に丸い穴が空いた。
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ayame(プロフ) - ピさん» やっぱりです！笑 ですが何やら複雑そうな予感です！ (2019年7月28日 7時) (
レス) id: a7af91969e (このIDを非表示/違反報告)
ピ - やっぱり！ナター○○だったーー！！ネッド大丈夫か！？ (2019年7月27日 19時) (レス) id: 85930732e3 (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - 岡Ｐさん» ありがとうございます！初々しさが出せていたら嬉しいです。なかなかまとめて更新できませんが、1話ずつでも頑張ります！ (2019年7月26日 21時) (レス) id: a7af91969e (このIDを非表示/違反報告)
ayame(プロフ) - ピリルさん» 初めまして！そうですよね、ロマノフと名乗っている以上そう思いますよね！続きをぜひお楽しみして頂けたら嬉しいです！ (2019年7月26日 21時) (レス) id: a7af91969e (このIDを非表示/違反報告)
岡Ｐ(プロフ) - とても面白かったです。初々しいピーターが、可愛くて続きが楽しみです。更新心待ちにしています。 (2019年7月26日 0時) (携帯から) (レス) id: 8256504f4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayame | 作成日時：2019年6月24日 7時
