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15.1cm ページ39









「……幸せだなぁ」

fkr「うん?」

「んー?」

fkr「どしたの突然」

「ちょっと口にしたくなった」

fkr「あらー」



綺麗に拭き終わった皿を食器棚に戻して、Aがこちらを振り向く。
そして柔らかく目元を綻ばせると、ゆっくり口を開いた。



「……今ね、凄く幸せだよ。私」



滅多に見せてくれない笑顔まで浮かべて、心底幸せそうにそう言って。
この笑顔を見る度、俺はこれでもかというほど乱される。

可愛いとか、守りたいとか、勿論そういう感情も浮かぶ。
けれど、それ以上に。



―――この笑顔を見れるのは、俺だけであってほしい。なんて考えてしまう。



fkr「A」

「なにー」



エプロンを外そうと背中に手をやった彼女の肩を、徐に引き寄せる。
そしてそのまま、僅かに腰を折って、俺は彼女の唇を初めて奪った。

たった数秒。されど数秒。短くて、でもなによりも長くて。
顔を離したときには、彼女の頬はうっすらと赤らんでいた。
俺の頬も、多分赤かったと思う。



「……んふふ」

fkr「ふふっ……キス、しちゃったね」

「しちゃったね」

fkr「……アイスでも買いに行こっか」

「私スーパーカップ」

fkr「じゃあ俺もー」



テレビを見ながら皿洗いして、ひっそりキスをして、アイスを買いに行くだけの、何気ない日常の一コマ。
……だけど確かに、俺の中でこの日の出来事は、数年経っても鮮明に記憶されていた。








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白菜(プロフ) - SALTさん» いえいえ、私なんてまだまだぺーぺーなので見つけられなくて当然です。こんな数ある作品の中から私の作品を見つけてくださっただけでも光栄です。fkrさんの小説は他の方もかなり面白いお話を書かれてるので、是非探してみてください!コメントありがとうございました! (2021年4月2日 17時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - 花蓮さん» ありがとうございます! (2021年4月2日 17時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
SALT(プロフ) - 白菜さんの作品を見ながらなんでこんな神作者様と神作品を見つけることが出来なかったんだろうとorz←の形でコメ打ってます((問打の方々ではあまり見ない方の小説でしたが面白かったです!遅くなっていますが完結おめでとうございます(*´ω`*) (2021年3月30日 10時) (レス) id: 17a3f4fea4 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - 本当に素敵なストーリーでした!福良さん… (2020年9月27日 21時) (レス) id: b11d0cfa2b (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - 白菜さん» そうなんですね(笑)一言一句漏らさないように読んでいたのに(ストーカーかよ)興奮のあまり見逃していたのかと思いました…実は太田さんの方の「おまけ」を見て読み直したくなったんです…。あ、因みに私、2回目どころじゃないと思います、なんなら暗唱できます(やめろ) (2020年9月6日 21時) (レス) id: ea0b227b7d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白菜 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年8月11日 1時

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