今世の華【pi tr】

よん。兄弟 ページ5

今日もいつもの様に弟と他愛もない話をしながら一緒に登校する。

僕の弟の名前は天乃ロボ太。ロボ太は多分僕なんかと違って真面目な奴だ！…いや、でもこの前ロボ太の友達から｢ロボ太置き勉しとったで｣なんてことを言っていたような……今度聞いてみなくちゃ。


｢なぁ〜兄さん聞いとるぅ？｣
｢え？！あぁごめんごめん！考え事してて…｣
｢もお〜｣
｢あはは……｣


ロボ太は自分の話を聞いてくれなくてそれに少し怒ったのか口を尖らせて頬をふくらませていた。

すると後ろから


｢あ！昨日の…｣
｢あ…黒崎先輩｣
｢おはよう｣
｢おはようございます…｣
｢？兄さん知り合い？｣
｢うん、昨日僕が捨て猫とじゃれてて、それでこの先輩がきて……｣


昨日黒崎先輩と合った事を軽くロボ太に説明させた。


｢へぇ〜ええなぁ｣


ロボ太自身猫アレルギーだが普通に猫は好き。だけど触れられないなんて、可哀想だ。


｢あ、昨日言ってた弟ってのがこの子なんだ｣
｢はい｣
｢そっか、おっと…もうこんな時間、よかったら途中まで一緒に行かない？｣


快くOKし僕達は三人一緒に登校した。
学校に着く間歩きながらも黒崎先輩は自分家の猫の写真や動画などを見せてくれた。
黒崎先輩は噂ではクールで物静かな人と聞いたけど、実際愛猫、愛犬の話となると凄く明るく楽しそうに話をしていた。

ロボ太は途中友達と玄関まで行ってしまい別れてしまった。
僕と黒崎先輩が玄関まで着くと、前の方から聞き慣れた声がした


｢あ、クロ！…と……天乃？｣


虎井くんだ。
……クロ、とは黒崎先輩の事…？


｢あ、トラおはよ〜｣
｢…と、虎井くん、おはよう…｣
｢おはよお。あれ2人って知り合いだったの？｣
｢うん、昨日ちょっとね｣
｢へぇ〜｣
｢てか君天乃くんって言うんだね｣
｢え？あ、はい｣


いや今は僕の名前なんてどうでもいい！普通に黒崎先輩が自己紹介してくれたにも関わらず僕が自己紹介しなかっただけだもの。
それよりなんでこの2人トラとクロって…渾名で呼びあってるの！？仲が良いんだろうか…羨ましい……


｢俺こっちだから｣
｢うん、じゃーな。｣
｢え、えと…じゃあ…｣
｢ははは笑じゃーね〜｣



｢俺らも教室行こ｣
｢あ、うん…｣


虎井くんと一緒に教室まで向かうなんて…！夢の様だ……。

でも1つだけ凄い気になる。


｢あの…｣
｢ん？｣
｢…虎井くんと黒崎先輩って仲いいの？トラ、とかクロって、呼びあってたし……｣

き、聞いてしまった…！！





ぺとロが兄弟なのに弟だけ関西弁なのは触れないでください(ひえ)

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