警察学校時代から完全無欠なあの男に今近づきたくて仕方ない《名探偵コナン》

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降谷に近づいて、
時間を共有して、
自分に素直になる、か。


景光くんから出された問題を解くため
そのヒントを毎日
心の中で復唱しているものの
全く成果が見られない。




降谷にカフェオレ差し入れ作戦


『……お疲れ降谷、よかったらこれ』

降「何だ急に…俺ブラック派なんだが」

『じゃあ牛乳だけ抽出すれば』




安室さんと世間話作戦


『こんにち』

Jk達「ｷｬｰｯ安室さぁーん！！♡♡」

『…お邪魔しました』




バーボンと仲を深めよう作戦
　

『バーボン、任務の確認を』

バ「プリンセス、君はハッキングだけで大丈夫だ」

『ハッキングしか出来ない能無しだと？』

バ「……そうは言ってないが」

　


かれこれ2週間努力しているが
どうやら私は『素直になる』という
事が出来ないらしい。

それに、いまだに降谷を見ると
何かしら異常や発作が起こるため
長時間面と向かって話す事ができない。


もちろん降谷への進歩もないし、
異常や発作も改善が見られない。




『「降谷に近付く」までに何年かかるんだ……』


報われない努力にうんざりしながら
自宅マンションの入口をくぐる。



……降谷とずっとこの空気のまま。





・








・





嫌だなぁ………
　







「神楽坂さま！」

『はいっ？！』



エレベーターのボタンを押そうとした
私の背中にかかった声に振り向けば、
コンシェルジュの女の人が走ってきた。



コ「おかえりなさいませ、神楽坂さま。

あの…大変申し訳ないのですが、
エレベーターが故障してしまって。
他の住居様にも階段でお部屋まで…」

『あ、分かりました階段使いますね』

コ「神楽坂さまのお部屋は最上階ですよ？！」

『？階段で大丈夫ですよ』



確かに40階は少し大変だけど
一応警察官だからね、体力は自信ある。


「じゃ、おやすみなさい」

コ「は、はい、お気をつけて…」



階段を上っていく私を見送りながらも
”いや やっぱり”といった様子で
慌てて追いかけてきた。





コ「あの、故障が直るまで
別の物件もご用意できますので…！！」

『へ』





………別の物件。

……あっ。








『それだ！！』

コ「えっ？」







・








近付く、時間を共有する、素直になる！

全部クリアできる……！！

イチかバチかだけど……




やってやる！！

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