雪男 in がーる３ (ページ12)

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◎風邪ページ12

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朝、目を覚めると共にだるさと言うものを感じた。なんとなく全身が熱くなってる気もして、思うように体が動かない。

ひとり暮らしをしているのだから当然家には私しかいない訳で、どうするにも出来ない。

一応熱でもはかりたいから体温計を探さないと、と思ってだるい体を頑張って起こしてふらふらとした足取りで体温計を探す。

体温計があったのはリビングで、見つけた瞬間床にペタリと倒れ込んでしまってそのまま体温計で温度をはかった。

『んー……38.2…… 』

熱だ。それくらいしか頭が全然回らなくて、何も考えることが出来ない。そんな回らない頭でも、今日は仕事があることだけは思い出した。

『電話どこ、』

ついには口も回らなくなって、ふわふわとした感情に囚われる。体温計を右手に持ったまま、もと来た道に戻って寝室でスマホを見つけた。

プルルルル＿＿＿

かけたのはマネージャーさんだった。
すぐにもしもし、と声がして回らない呂律の中、休むという事だけは伝えることが出来た。

メンバーにも伝えなきゃ……と誰でもいいから連絡ぐらいしないと。とりあえず、トーク画面の一番上にあったふっかにメールを送信した。

『も、無理…… 』

メッセージを送ると同時に、私は深い眠りについた。

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◎Fukazawa

ピコン、と音が鳴った。
それは俺のスマホから鳴る音で、ポケットからそのスマホを取り出して内容を確認する。

深澤「 ……ん？」

Aからのメッセージだった。その内容は「熱出た」という三文字。確かに、今日は朝からメンバー全員の仕事があるけれどAだけまだ来ていなかった。
集合時間は過ぎてはいなかったのだが。

阿部「どうしたのふっか」

深澤「や、Aからこんなのが送られてきた」

阿部「熱出た……？」

多分、Aは熱がある中頑張って俺にメールをくれたのだろう。その後、マネージャーさんからAが休みという事を伝えられて、A抜きの仕事が始まった。

でも、みんなすごく心配をしていて仕事どころじゃなかった。

とりあえず、仕事が終わると今日はもう仕事のない阿部ちゃんと俺でAの家に行くこととなった。

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