階級・甲の癸さん拾伍

661話 ページ17

雪希「知るわけないでしょ、あの人が誰かも何も！！

私はあなたじゃないから分からない、あなたの努力なんて知らない！！

私から見れば努力しているように見えなかった、それが全てじゃないの！？

私にとっての努力とあなたにとっての努力は違う！！

分かんないなら、そうなる前に最初から聞いていれば良かったんじゃない！？

それをしなかったから今になっているのにそれを全て周りのせい人のせい！？

そんなのおかしいんじゃない、自分の悪さを少しは認めたらどうなの！？

あの人が誰か知らないけど、その人にしっかり聞いておけば良かったのに！！

そんな風に思うなら、いずれ後悔するのなら、いずれ壊れてしまうのなら…そうなる前に聞けば良かったでしょ！？

行動に出さえもしなかったあなたが被害者ぶってそんなこと言うなんておかしい！！

人にばかり言ってる暇あったら自分が何かしたか、自分に非がなかったか考えれば！？

それさえもしなかったあなたが、ただ私を悪く言って悪者にして人殺しって言って…馬鹿なんじゃない！？

少しは自分の行動を悔いなよ、少しは自分が何をしてしまったか考えなよ！！

それをやってから人を責めなよ、それもしないなら…私を悪く言う筋合いなんて、あんたにはない！！」



…何も、言えるわけがなかった。



心の何処かで分かってた…でも、自分のために…見ないふりをしていた。



そんなことを言われたから。



ナイフで心を抉られたような感覚がした。



…でも、言ってることは…間違ってなかった。

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