二十九頁 ページ31
竈門「ごめんな、A…」
『良いよ、中でも一番重傷だったの君だしさ。』
かなりの重傷を負っていた炭治郎くんに肩を貸しながら彼の育手さんの所へ向かう。
善逸くん、玄弥くん、カナヲちゃんが挨拶してくれて…その時に一緒に行こうよと言って聞かない善逸くん、口には出さないけど一緒に行かないかみたいなオーラを出してくる玄弥くん、手をきゅっと握りながら可愛らしく一緒に行こうと言ってくるカナヲちゃん…とまあ何故かみなさんに気に入られたっぽい僕はかなり誘われはしたんだけど、怪我をした炭治郎くんを放ってはおけなくて、みんなの誘いを断って炭治郎くんに肩を貸して送ることにした。
あの時のカナヲちゃんの悲しそうな顔は二度と忘れられない、次会った時にでも埋め合わせとかしないといられない。
『育手さんって鱗滝左近次さんで良いんだっけ?』
竈門「ああ。」
手の鬼が言ってたなぁ…それに、真菰ちゃんも言ってたし。
…つまり、真菰ちゃんの大好きな鱗滝さんに会えるってことなのか、少し楽しみだなぁ。
『そう言えば、炭治郎くんってなんで鬼殺隊に入ることにしたの?』
なるべくこういうことは聞かないようにしている僕だけど、何となく炭治郎くんのことは気になってしまった。
だから聞くと、炭治郎くんは握り拳を作りながら答える。
竈門「家族が…鬼に殺されて…それで…」
その後のことは、唇を噛み締めて口にしない。
それだけ辛い何かがあったんだろうなぁ、って思ったから頭を撫でながら何も聞かないでおく。
竈門「…Aに会ってからは救われてばかりだな。」
『んん?そうかな?』
竈門「本当にありがとう。」
…君は少し僕にお礼を言いすぎな気がするな。
『そんなに気にしなくて大丈夫だよ、僕は僕のしたいことを好きなようにしているだけだからね。』
実際は、お礼を言われるほどの存在ではないんだよ。
なんて、口には出さないけどね。
162人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
何卒 - すみません、誤解なら良いのですが、私のコメント消しましたでしょうか?なにか不快なことをしてしまいましたでしょうか?バグや勘違いなら申し訳ありません。もし、不愉快な思いをしてコメントを消したのであれば、申し訳ありません。。 (2019年11月3日 22時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
キア(プロフ) - 面白いと思ったら貴方様の小説でしたか!とっても面白いです! (2019年11月2日 15時) (レス) id: c785cd048e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ