雨柱の癸さん肆

147話　桜花side ページ9

桜花「…勘弁してくれ。」



たまたま伊黒さんと会ってしまい、何故か分からないけどめちゃくちゃ邪悪なオーラを放っているから何事かと思いながら声を掛けると、静かにとある方に指を差した。



何だ何だと思いながらその方を見ると、Aと炭治郎が手を繋ぎながら幸せそうに笑い合い、歩いていて。



…面倒くさい、これはとてつもなく面倒くさい。



伊黒「…彼奴らは恋仲だったか？」



桜花「…いや、違うね。」



伊黒「ならば何故手を繋いでいる、何故彼処まで幸せそうな顔をしながら歩いている、そもそもあの二人は何故一緒に居る、逢瀬でもしているのか、そんな関係ではないのに何故」



桜花「私に聞くな！？」



伊黒「貴様は確か彼奴の兄だろう、それに癸の妹のはずだ、知っていてもおかしくない、知っていることを全て吐け。」



私何で声掛けちゃったんだろうなぁ、と思いながらも一つだけ教えることにする。



桜花「多分炭治郎はAのこと好きだよ。」



伊黒「……………離れさせる。」



桜花「いやいや待て待てそんなことしたらAに嫌われる素だからね！？」



そう言う所があるからいつも喧嘩になるんだよ！！



なんて思っている私のことなんて知らないというかのように二人の邪魔をしようとするから止める。



桜花「少しくらいは出掛けさせてやりなよ自由に…！！」



伊黒「ダメだ、下心がある奴を傍には置けない。」



桜花「口うるさい父親か！！」

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