162話 ページ25
胡蝶「あの二人の仲を取り持てたんですか?」
『いや…うーん、僕は普通に思ったことを口にしただけと言いますか…』
思っていた通り、玄弥くんと二人で話したかっただけらしい不死川さん。
何せ、しのぶさんは僕のことなど呼んでなかったらしいから。
胡蝶「ふふ、それでも流石ですね」
『そんなことないですけどね!』
お茶を啜りながらそんな会話をする。
…まあ別に良いのだけど、それでも何か…心の中で、燻っているものがある。
何だろうか、これは…なんて思いながら、本当はこれが何かも全て分かっている。
胡蝶「どうかしたんですか?Aさん」
しのぶさんにそう問い掛けられ、苦笑いを浮かべながらお茶を机に置く。
こんな下らない感情を口にしてしまっても良いのか、なんて思うから。
『…嫉妬、してるんですよ』
胡蝶「…嫉妬…?」
下らない、下らない…僕の中にある、汚い嫉妬心。
『僕がどれだけ頑張っても得ることの出来なかった…家族との絆…それを持っているのが、羨ましくて…何処かで恨めしい。
ずっと僕を大切にしてくれたおうちゃんが…今では竈門家の一員であり、他に大切な家族を作ってしまっているのが…とても寂しい。
僕にとってはそれしかなくても…おうちゃんや、他の人にとってはそうでない…それが、羨ましいんです…羨ましい気持ちが…恨めしいに変わっていくのが…とても、怖い』
こんなこと、口にしていいはずもないと言うのに。
僕は一体…何を言ってしまっているのか。
嗚呼…僕は、ただただ…最低だ。
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るあ - 2、3年前の作品にコメント失礼します!物語の主人公と鬼滅のキャラの絡みがすごく好きで何度も読み返しました!!途中のまま暫く更新されていないのでもう復活することはないかもしれませんがすごく好きなので希望を捨てずにずっと待っています!! (4月13日 17時) (レス) id: b6cb074d27 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (4月7日 14時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
Nami - これ大作ですね!面白かったです!キャラ別のオチ話作るのであれば、冨岡さんオチも入れて下さい! (2022年12月30日 17時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのもっけ - とっても面白いです!頑張ってください! (2020年10月18日 15時) (レス) id: 73b959674c (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - 続きが気になります!コロナに気を付けて、無理せず頑張ってくださいq(*・ω・*)pファイト! (2020年5月24日 10時) (レス) id: 7b0fae4b3b (このIDを非表示/違反報告)
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