階級・甲の癸さん拾弐

528話　桜花side ページ21

累「A？」



『…？』こてん



累「可愛い…。」



戯れ合う二人を見ると、姉弟が逆転したように感じで可愛らしい。



そして最近累とよく言い合いをしていて最早セットなんじゃないかレベルで同時に現れる冨岡さんはじっとAを見続けている。



A人見知りだから勘弁してあげて()



『…私何かしましたか…？』



少し震えた声で冨岡さんに問い掛けるA。



思ったより怯えててつい笑っちゃったんだけど。



すると冨岡さんはAの前にしゃがみ込み、目線を合わせる。



冨岡「………冨岡義勇。」



我妻「いや突然名前だけ言っても分かんないだろ。」



『義勇さん…？』



我妻「分かんのかよ。」



桜花「私の近くで小声でツッコむの勘弁してくれないかな…ww」



Aが大声に敏感なのを分かっているのか、小声で言っているから余計に笑える。



冨岡さんは静かに頷くと、Aに向けて腕を広げた。



あー、抱っこしたいのかなぁ…でも流石に人見知りだからなぁ…。



ほらAめちゃくちゃ真顔じゃん、必死に行こうか悩んでるじゃん、可愛いかよ。



…あ、ちょっと来ないからしゅんとしてる、しゅんとしちゃってる。



『………〜〜〜〜〜…！！』



その様子に気付いたのか、Aは決心したように冨岡さんに抱き着く。



あー、可愛い。



すると冨岡さんは嬉しそうに雰囲気を少し明るくしながら抱っこする。



A怯えてる、思ったより高くて怯えてる、でもさっきまで不死川さんに抱っこされてたじゃん。



我妻「もう追いつかないから後よろしく…」



桜花「ツッコミを任せるな…ww」

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