階級・甲の癸さん弐

53話 ページ7

「…伊黒、煉獄、離してやれ。」



そう言って僕を引き寄せてくれるのは、



『お師匠様！！』



大好きでとても尊敬しているお師匠様で。



冨岡「大丈夫か。」



『はい！！お師匠様が助けてくださったので！！』



伊黒「冨岡への対応と俺達への対応が違いすぎる、それも…」



『あのネチネチさん苦手です僕…』



冨岡「そうか…俺もだ。」



伊黒「おい待て。」



お師匠様の胸元にぐりぐりと頭を押し付けると、優しく撫でてくれる。



鬼殺隊に入ってからお師匠様が前よりお優しくなった気がする…。



伊黒「ネチネチさんという呼び方はやめろ。」



『だって僕貴方のお名前知りませんもん。』



伊黒「蛇柱の伊黒小芭内だ。教えてやったんだからちゃんと呼べ。」



『蛇さんですね。』



伊黒「………」



『黙って頭鷲掴み良くない！！』



そう言っても離してくれない伊黒さん、お師匠様がその手を払うことでようやく離してくれる。



伊黒「煉獄が認めたということは決して弱くはないんだろう。

だが俺はお前を認める気はない、それと冨岡はやはり贔屓しているだろう。」



この野郎顎の骨折ったろか。



そう思った時、



冨岡「そうだな。」



お師匠様がそう言った。



『…お師匠様…？』



冨岡「…俺はどうやら、継子であるAが大切で仕方ないらしい。」



ぎゅんって来た、今とてもぎゅんって来た。



『お師匠様、好き！！』



冨岡「俺もだ。」



えっイケメン過ぎてほんと無理。

54話→←52話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す