陽だまりちゃん難攻不落 １２ ページ32
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嬉しくて嬉しくて・・・
もう死んでもいい！！
そう思ったあの日。
しかし・・・
あれから何日も何日も
同じ時間を過ごしたのに・・・
彼女は見た目によらず
本当に頑固で・・・
両思いってことだけじゃ・・だめかな・・・？
そう言うAちゃんを
押して押して
彼女になってもらい、
ずっとこのままでよくない？
そういうAちゃんを
押して押して
やっと婚約までこぎつけた。
今度は結婚・・・
そう意気込んだけど、
また断られる日々で・・・
「じゃあ
せめて一緒に暮らそう！！」
「だって・・迷惑が・・・」
「また・・それ？
もうやめようや、」
「勇気が・・ないの・・・」
「・・・・・・・・
ほんとにオレのこと
好きなの・・・？
オレのこと
そんなに信用できない・・・？」
「・・・・・
ごめん・・なさい・・・。」
何気なく発した一言、
それきり彼女は電話に
出てくれなくなってしまった。
家を訪ねても
ドアフォンには出るけど、
オレの声を聞いた途端
切られてしまう。
今日こそは・・・
死ぬまで待ってやる・・・。
春とはいえ、
夜は冷える。
通りすがる人に
怪しげな人がいる、
といった視線を送られ、
通報されたらどうしよう、
そう思ったり、
寒さに震えたりしながら
朝を迎えた。
７時か・・・
腹減った、さみぃ、ねみぃ、
風呂・・入りたい・・・。
彼女の部屋のドアが開いた。
手にはゴミ袋が。
杖を片手に
もう片方の手にはゴミ袋を持って
道を進んでいく。
それがオレには
器用に見えて仕方がない。
両手がふさがっているのに
彼女は危なげもなく
道を行く。
なのにオレは危なっかしい、
そう思い、彼女の手から袋を預かりたい衝動に
駆られた。
隣の部屋のドアが開き、
中からオレと同世代に見える
男が出て来た。
顔が小さくて、
背が高くてスタイルもよくて、
モデルのようだ。
それから
その男は少年のように
つぶらな瞳をキラキラとさせて、
早歩きをしながら
彼女の名前を呼んだ。
「あっ、雅紀・・くん・・・？」
「よくわかったね！
っていつもだけど、」
「うん、香りもしたし、」
ふたりは仲良く笑い出した。
あいつの・・あの顔・・・
絶対・・好きだろ・・・
Aちゃんのこと・・・。
妬いてる・・・
オレ・・・
妬いてる・・・。
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さくら(プロフ) - きくさん» きくさん、コメントを頂きありがとうございました。続きが書けるよう頑張ります♪ (2020年3月2日 1時) (
レス) id: 4b974240a6 (このIDを非表示/違反報告)
きく - さくらさんの作品、どれも素敵で見入ってしまいます！次の作品も期待してます！ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a7c47c10e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2019年4月18日 13時
