検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:168,151 hit

34 ページ34










「あと半分ー!」






Aという人間はやはり凄い。






病気だというのに






俺よりも速く






あっという間に半分まで行ってしまうんだから。






撮影終わりで少し疲れている俺が全力で追いかけないと置いていかれてしまうほどに速い。







シ「お前あんまり飛ばすと危ねえからゆっくりにしろよ」







「大丈夫大丈夫!アドレナリン出てるから平気だよ!」







俺の前を行くAのポニーテールが楽しそうに揺れている。







ン「Aちゃん速いね」







「シルクとは持ち合わせてる才能が違うからねえ」







マ「Aちゃん俺らの中に入って撮影してもいけるんじゃね?」







「いいね、それ」







運動している時のAの笑顔は何よりも輝いている。







そして、あっという間に







「ゴール!」






ゴールしてしまった。







やっぱりこいつは馬鹿なんだと思う。







病気だという事を忘れさせてしまうんだから。







「諒何も賭けなくて良かったね」







俺の方を向いて無邪気に笑うA。







本当に元気すぎるから







逆に心配になってしまう。







「次は何する?私は今日やりたいこといっぱいあるよ」








シ「もう帰った方が良いんじゃねえの?」







「んーん、大丈夫!」







モ「Aちゃんはどこに行きたいの?」







「お、モトキくん乗り気だねえ。







よし!みんなついてきて!」








彼女は車椅子に座った。








そして酸素チューブを装着し







「押せーシルクロードー」







と笑った。








シ「何がついて来いだよ。俺が押すんじゃねえか」








そんなAに釣られて俺も笑ってしまう。








小さくもたくましい後ろ姿を眺めながら車椅子を押した。

35→←33



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (272 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
339人がお気に入り
設定タグ:Fischer's , フィッシャーズ , シルクロード   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

鈴木佳花 - 最後めっちゃ泣いちゃった (2019年2月1日 19時) (レス) id: 8c51f3c097 (このIDを非表示/違反報告)
リサル - 君を忘れたいを聴きながら、読んでいたので、なんだか、曲とあっていて、倍泣いてしまいました。とってもいい作品です! (2018年11月25日 17時) (レス) id: 0d0f76e2d7 (このIDを非表示/違反報告)
るる - なんか、「君の膵臓を食べたい」に似てる気がする。 (2018年8月5日 15時) (レス) id: 5f41b25908 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあゆあ - めっちゃ泣いてしまいました~!いい作品! (2018年6月22日 19時) (レス) id: d4e608e91e (このIDを非表示/違反報告)
ういろううり(プロフ) - 話がすごく良すぎて泣いてしまいました。すごくいい話! (2018年5月31日 23時) (レス) id: 5156ec9647 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:すば∞なな | 作成日時:2017年6月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。