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・
追いかけようとするみんなに
あ「私が行くからみんなは待ってて
諒太、任せても良いかな?」
と告げ外へ出る。
近くの公園にいることは予想できた。
だから、私はコンビニへ寄る。
あるものを買いに。
・
木にもたれかかり体を震わせる諒。
「なに、ドラマみたいなことしてんのよ」
と諒の頭をポンポンと叩く。
「んだよ」
「…これ、飲もう?」
私が差し出したのは一本のラムネ。
「はは、なんかあったらラムネってか」
「それが私達らしいでしょ」
「そうだな」
「…開けて?」
「はいよ」
2人でラムネを飲む。
「この、A玉男が」
「なんだ、A玉女」
「…A玉ってさ、可哀想だと思わない?
綺麗だけど、ビー玉と違ってさ、ひとりぼっち」
「お前はそれを俺って言ってんのか」
「取りたくても取れない儚い存在」
「んだよ、それ」
「私にとっては諒はそうだった。
手を伸ばしても届かない、キラキラした存在」
「はは、変だなお前」
「…これからもA玉で良いんじゃない?諒は
誰もが届かない、そんなキラキラした存在で良いんじゃないかな
悪く言う人も、諒に手が届かないから悪く言う
応援してくれてる人も諒に手が届かないってわかってるからこそ応援してくれる
堂々と胸張って良いんじゃない?
A玉男さん」
「お前励まし方下手すぎなんだよ」
私の頭をポンポンと撫で、
残ったラムネを一気飲みし
「ほら、行くぞ。みんな待たせてるからな」
と私の手をとって一歩前を歩く貴方の後ろ姿は
とても大きく見えました。
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819Love - 涙腺崩壊しました。これからも頑張ってください! (2019年8月13日 19時) (レス) id: 71d15e6b35 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴ氏(プロフ) - 感動しました!これからも頑張って下さい (2018年11月13日 21時) (レス) id: 8d9cfe2156 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使のん - 思わず号泣してしまいました。本当に良い作品をありがとうございました! (2018年11月6日 21時) (レス) id: 51ad69ecdf (このIDを非表示/違反報告)
momomokako - 号泣しました。いい作品をありがとうございました。 (2018年8月14日 16時) (レス) id: de87504c5f (このIDを非表示/違反報告)
有枢(プロフ) - 涙が自然にポロポロと流れたきた(´;ω;`) いい作品をありがとうございます (2018年8月10日 13時) (レス) id: f414b669f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:橘雫 | 作成日時:2017年4月26日 17時