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*34【振り下ろされる鎌】 ページ36

目の前で死神さんがメイと呼ばれる女の子に刺された後、少し離れた距離に立つカルラという男の子は私を見据えて冷たく言った。



「君は僕ら死神に殺される死ぬ運命なんだよ、抗ったって無駄だ」



瞬間、首にヒヤリと鋭いものが当たった。
確認しなくても分かる...鎌だ。



死神さんが気を失う前に言った「逃げろ」という言葉。逃げろ、逃げないと!
でも、逃げたいのに足がすくんで動かない。



「一瞬で殺してあげるから」



ニッと口角をあげるカルラ。
嫌だ...まだ死にたくない。やっと生きていたいと思えたのに、こんな死に方...
私はぎゅっと目をつぶる。



「バカ野郎ぉぉぉ!!」



誰かの声と共にバキバキっと乾いた音がしたかと思えば、カルラの驚いた声。
恐る恐る目を開けてみると、ポカンとしたカルラの顔とさっきの音の正体であろう真っ二つに折られた彼の鎌が視界に映った。
 


「瑛斗くん...」



「あかり大丈夫か?!」



横にはさっき別れたはずの瑛斗くんの姿。



「は、はぁ?!僕の鎌が折られた...金髪君どんな握力してんの!」



ひきつった笑みで明らかに動揺しているカルラにメイが



「早くボスのとこ戻るわよ」



二人は一瞬で消えた。死神さんを連れて。
呆然と立ち尽くす私に瑛斗くんが焦った様子で聞いてくる。



「死神はどこ行った?別れてから少しの間で何があったんだよ」



「...死神さんが、刺された」



「は?」



瑛斗くんは信じられないというように大きく目を見開く。



「急に、二人の死神が現れて...死神さんを、、連れていったの」



「...とりあえず、樹と舞にも伝えに行くぞ」

*35【扉を開けたのは】→←*33【ボスの手下】



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設定タグ:オリジナル , 死神 , 名前変更なし   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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ぺぽん(プロフ) - 翠さん» ありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです☺️ (8月25日 1時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - イベント参加ありがとうございますっ!すごく面白く、サクサクよめてしまいました。フォローと評価失礼します。 (8月25日 0時) (レス) @page1 id: 61ad33c328 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - のあさん» ありがとうございます!もっと面白い作品が作れるように努力したいと思います💪 (6月18日 12時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
のあ - ぺぽんさん» イベント参加、改めてありがとうございます。評価・コメントをさせていただきました。作品に出てくる、登場人物はみんな素敵でとても面白かったです。あと26票で殿堂入り…!!頑張ってください! (6月18日 12時) (レス) id: ed5fd984f6 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - のあさん» 読んでもらえるだけでもありがたいです!少しでも面白いと思ってもらえたら幸いです。 (6月18日 11時) (レス) id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぺぽん | 作成日時:2021年4月30日 15時

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