XVI ページ16
「嗚呼、覚えてるよ」
そうだ 俺は何度もフェンスの向こうに立っては
飛びきれずに泣いて の繰り返しだった
『ずーっと瑞稀の背中に向けて声掛けてたんだよ』
嗚呼、あの時の強い風は此奴の声だったのか
早くﾀﾋねよ と 吹く風ではなく
ずーっとずっと此奴が俺に話掛けてたのか
『瑞稀に俺の声が届いたとき本当に嬉しくて』
『だから管理の人が来たときついテンションが上がって自分が生きてるんじゃないかって出っ張りに隠れちゃったんだよ』
「......本当なんだ、」
どうやら此奴が言ってる事は本当らしい
『あ、でも抱かせてほしいのは事実かも』
「触れも出来ないのに無理だろ。其方の世界にも御前くらいの女いくらでも居るだろ」
『随分シビアな所突くね、』
『俺、多分ﾀﾋんで五年位経ってるけど今まで誰にも会った事ないんだ』
「え？」
『だから幽霊になったっていうか透明人間になった気分だったよ』
『ﾀﾋんでも壁を通り抜けれるわけじゃないし』
『好奇心で女風呂に入ってみようと試してみたけど何故か入れない』
「何で？」
『さあ、ただ一つ分かるのは生きてた時出来なかった事ややっちゃいけないって意識があるものは出来ないって事』
幽霊でも色々あるんだな
なんて少し同情してしまった
しかしやはり此奴と居ると疲れる
今日はもう部屋に戻って寝よう
『あれ？飛び降りないの？』
「疲れた また明日にする」
『そっか〜じゃあまた明日』
「明日昼過ぎ此処で待ってる」
『え？明日昼間からﾀﾋぬつもり？』
「いいから。来いよ それじゃ」
また明日 ＿＿＿ か。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 250人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HiHiJets」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
莉那(プロフ) - お時間あれば、アナザーストーリーも読んでみたいです… (2019年5月9日 2時) (
レス) id: 51860d2b74 (このIDを非表示/違反報告)
a,(プロフ) - しゅりさん» そうですね、以前のアカウントで違う組み合わせで書いていたものをはしみずで書き直している最中です。少し内容も変えています。以前にも出会いがあったと言うことで嬉しいです。完結まで宜しくお願いします (2019年5月5日 20時) (レス) id: 0ac8607214 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - なんだか見覚えのある脚本だなと思いましたが、大元に少し味付けしてるのでしょうか？あのお話がはしみずバージョンで見れて嬉しいです。完結まで楽しみにしております。 (2019年5月5日 18時) (レス) id: d12bf549f6 (このIDを非表示/違反報告)
りお(プロフ) - a，さん» そうなんですね！つかぬ事をお聞きしました……。はい！完結までしっかり見ささせもらいます！ (2019年4月22日 11時) (レス) id: 65c270f629 (このIDを非表示/違反報告)
a,(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます。そう言ってもらえますと書く側からしますと凄く嬉しくやる気と言いますか、書くのが楽しくなります。ありがとうございます 完結まで引き続き宜しく御願いします (2019年4月21日 21時) (レス) id: 0ac8607214 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：a, | 作成日時：2019年4月20日 6時
