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．
．
「Aちゃん、
大丈夫だよ」
ジェシーくんが頭をポンポン優しく撫でてくれる。
「北斗は流されてそんなことする奴じゃないよ。
多分なにか思うことがあったんだと思う」
『でも、全く気にしてないみたいだった』
「うーん、
気にしたら、
気付いたら、ダメだと思ったんじゃない？
北斗も。Aちゃんみたいに」
『わたしみたいに、』
「Aちゃん、前に言ってたでしょ。
気付いたら今まで通りに居られなくなるって。
北斗もそうなんじゃないかな？」
そうなのかな、
ジェシーくんが言うと
そうなのかもなんて気持ちになる。
『でも、わたしは初めてだった』
「ちゅー？」
『……うん』
「そっか、勝手に北斗が奪っちゃったんだ」
『こんなに苦しくなるなんて知らなかった』
「そんなちゅーばっかりじゃないよ。
もっと幸せな気持ちで溢れるちゅーもあるよ」
『そうなのかな』
「うん、あるある！
絶対あるから！」
『そっか』
「北斗って不器用なところあるから。
ごめんね？」
『ジェシーくんが謝らないでよ』
「友達としてね！」
ジェシーくんと話せて良かった。
北斗くんも、もしかしたら
大丈夫な振りをしてるだけなのかも。
「あ、もう終わりの時間だ！
Aちゃんありがとうね！」
『ううん！
ジェシーくんも、ありがとう』
「ね、ご飯食べて帰ろうよ」
『えー、いいよ』
荷物をまとめて下駄箱まで行けば、
まだちらほら生徒が残ってて、
その中の女子の話声が聞こえてきた。
「ね、聞いた？」
「なに？」
「松村くん、他校に彼女居るらしい」
「え、まじ？」
「よく一緒に居るところ見るって」
「わー、まじか。
でも松村くんかっこいいしね」
「ね、羨ましいわ」
ジェシーくん、
『そんな顔で見ないでよ』
すごく悲しそうな顔でこっちを見てくるから、
あれ、本当の話なのかなって思うじゃん。
「Aちゃん」
『やっぱり気づいたらダメだったんだ』
北斗くんに対する気持ちに、
気付いたらダメだったんだ。
あのちゅーだって、
なんの意味もなかったんだ。
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moco(プロフ) - やんやんさん» 二周もして頂きありがとうございます！そう言ってもらえると本当に嬉しいです！！ (2021年2月24日 0時) (
レス) id: d5158f0c68 (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - あいさん» 今更ですが。。たくさん読んで頂いてありがとうございます！とても嬉しいです(TT) (2021年2月24日 0時) (レス) id: d5158f0c68 (このIDを非表示/違反報告)
やんやん(プロフ) - 読むの2回目なのにキュンキュンして泣いちゃいましたー！笑笑ほんと好きすぎますこの物語(*^o^*) (2021年2月13日 18時) (レス) id: 50d0447a08 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 投票1回じゃ足りない。好きすぎて何回も何十回も読んじゃう三十路。 (2020年11月7日 23時) (レス) id: f554bba6ab (このIDを非表示/違反報告)
moco(プロフ) - mmmさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(*'▽'*)今日更新したのでよかったら読んでいただけたら嬉しいです！！ (2020年10月16日 22時) (レス) id: 73fd84b0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：moco | 作成日時：2020年8月23日 0時
