memories__① (ページ10)

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家に着くと私は裕太にLINEをした。

A時間あるときでいいから電話して

A大事な話

送るとすぐに裕太から電話がかかってきた。

裕太「なに大事な話って、あ、もしかしてさっきの嫉妬しちゃった？」

『いや、別れたい』

裕太「あ、そういうことね、おっけ〜」

『分かってくれたならいい、じゃあね』

別れ話は思ったよりあっさり終わった。

引き止めてくれるかもとか期待してたわけではないけど、これまでの別れ話は全部LINEで済ませてたから電話で伝えた時点でもうあなたと付き合うことはないっていうのを分かってほしかった。

奨俺今から風呂なんだけど、1時間後くらいに電話できたりしない?

裕太のクズっぷりを改めて知り尽くしたあとに奨と電話するのは何となく抵抗を感じた。

電話したい気持ちでいっぱいのはずなのに。

奨はいい人だって分かってて心が惹かれているのは事実なのにまた傷つく自分が怖かったのかもしれない。

Aごめん、今日はちょっと難しいかも、

奨了解!俺こそ急にごめんね笑

奨明日でも明後日でもAの都合に合わせるから声聞かせてくれたらうれしいな!

奨はいい人だ。

裕太だったらこんなとき、私が電話できないと送れば既読スルーで他の女に行くだろう。

自分が好きな人より自分を好きな人と付き合ったほうがいいというのは本当なのかもしれない。

(今となっては裕太のどこが好きだったのかすら思い出せないけど…)

気づいたときには返信していた。

Aはっきりしなくてごめん!やっぱ今日しよう笑

Aお風呂上がるの待ってるね笑