６、変わらない探偵社 ページ7
夕焼けの空に紺色が混ざり始めた頃。
探偵社にはいつもと変わらない時間が流れていた。
「ねぇ国木田くぅーん」
女たらしにして自 殺という趣味を持つ太宰治は、今日も今日とて仕事をサボって国木田独歩にちょっかいを出す。
「ねぇねぇ国木田くん、久しぶりに妹のAちゃんと会ったというのに何か余所余所しくなかった？」
太宰は自分が座っている椅子のローラーを上手く操って国木田のデスクに行き、顔を覗き込む。
「…そんなことはない。というか太宰！貴様、今日までに提出の書類はどうした」
「え？敦君に任せたよ」
「太宰ぃぃぃ貴様は！どれだけっ！仕事をサボれば！気がっ！済むのだ！！」
今日何度目か分からない光景に、自分のデスクで報告書を作成していた敦は思った。
太宰から書類を任された覚えは無い、と。
彼が仕事を自主的にやる日はいつか来るのだろうか。
「そういえば敦くん、さっき谷崎くん達と一緒に喫茶処でAちゃんとお話してたでしょ。あ、さては私抜きで口説いてたな！」
突然話を振られた敦は、へっ？！と可笑しな声を出してから全力で首を左右に振った。
「そ、そんなことしてませんよ！探偵社での国木田さんの様子を話してたんです。Aさん、国木田さんのことすごく気にしていましたよ」
「そっかー。…そういえば、国木田くん、さっき私の質問適当に答えたでしょ」
真剣に答えてよー、と再び国木田に絡みつく太宰の首を掴み、わっさわっさと揺らす国木田。
社内にいる敦をはじめ、その他の社員も事務員も国木田と太宰のやり取りをbgm代わりにしている有様だ。
「敦、彼奴は帰ったのか？」
彼奴、というのがAのことだと理解した敦は頷く。
「はい、父が待っているからと言って」
「父…だと？」
国木田は信じられないというように固まった。
それを見た太宰が国木田の顔の前で手をひらひらさせる。
「どうかしたのかい国木田くん？」
「いや、…父親は」
国木田のしどろもどろな反応に、ザワザワしていた社内が静まっていく。
作業をしていた事務員でさえ自然と手を止めて彼の方を見た。
国木田は確かめるようにゆっくり口を開いた。
「俺達の父親は、4年前に死んでいる」
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ゆいたろー！(プロフ) - ぺぽんさん» わー！有難う御座います！この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ！！ (1月24日 21時) (
レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー！さん» ゆいたろー！さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー！さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー！(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぺぽん | 作成日時：2022年5月7日 15時
