19、家がなくなりました ページ20
「国木田、テレビ付けて。今すぐ」
ふと、キャンディを舐めていた乱歩が静かに言った。
「は、はい」
不思議に思いながらも国木田はテレビをつける。
そこには、女性のキャスターが映し出されていて。
丁度次のニュースが伝えられるところだった。
「それでは次のニュースです。
今日未明、東京都、夕波区のとある住宅地で
________火災が発生しました」
液晶画面に映し出された、写真、映像。
それらを見た国木田はハッとして、電話を手に取る。
「Aか!今すぐ探偵社に戻って来い!」
***
「お兄ちゃん、何、か…あったの?」
バンっと扉を開ける。
走ってきたせいで息が上がっていた。
「これを見ろ!」
そう言って兄が指さしたのはテレビ。
どうやら火災が起きたようだ。
そして画面を見た瞬間、心臓が大きく脈打った。
「…え?」
画面には、火災が起こったときの写真や映像が映し出されている。
それらには見覚えがあった。
否、見覚えどころではない。
何故ならそこは
「嘘……夕波区って…。それに映ってる住宅地、私が住んでる…」
何故。どうして…。何が起こっているの。
急な出来事に頭が追いつかない。
「じゃ…じゃあ、Aさんの家は?」
敦が恐る恐る聞く。
彼の声に被るようにして、キャスターが"家一軒の全焼"を知らせた。
その家は紛れもなく、Aが小さな頃から住んでいる家だった。
「燃え…た」
体の底から冷えていくのを感じる。
息が荒くなる。
体の力が抜けていく。
「私……どうしたら…」
次の瞬間、目の前が真っ暗になった。
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ゆいたろー!(プロフ) - ぺぽんさん» わー!有難う御座います!この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ!! (1月24日 21時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» ゆいたろー!さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年5月7日 15時