ついんてーるのお姫様 ページ9
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「ひやま！！」
「おぉ、なんで苗字？、」
俺の苗字を叫びながら後ろから飛びのるようにしてきた
Aを受け止めて、疑問をとばしてみる。
「んーきぶん？」
「俺は名前の方がすきだなー、」
恥ずかしくて名前呼びして欲しいなんて言えないから遠回しに伝えてみる。
「じゃーこせくん！こせくん私の髪の毛くるくるにして？」
「巻くの？いいよ俺の楽屋おいで」
「やった！こせくんに巻いてもらうの好き！｣
今日もご機嫌なお姫様をおんぶして自分の楽屋に足を進める。
鏡に向かったにこにこしたAと目が合うと自然と自分もにやけそうになるのをぐっと抑えて、アイロンを手に持つ。
「当たったら熱いから、動かないでね」
「はーい！」
今日はいつもよりなんだかご機嫌さんなAの元気な返事を聞いてさらさらな髪の毛にアイロンを通していく。
「はい！かんせー、なんかくくる？」
「え！いいのこせくんお任せでくくってほしいな」
鏡越しに目を合わせて目をキラキラさせてくるのはほんとにずるい。
「かわいい〜ありがと！！」
くるくるに巻いた髪に下の方でツインテールをしてあげてリボンをつけてあげたら身体をこちらに向けて、手をぶんぶん握手して来るA。
我ながらかわいく仕上げれたなって一息つく。元が可愛いから本当のお姫様みたいで、もうこれ以上可愛くなるのはやめてくれって心の中で願っとく。
「こせくんのおかげで今日もひめアイドルできそう！」
なぜか俺の前ではずっと自分のことをひめ呼びするから1度聞いてみたらこせくんはAのこといつもお姫様みたいにしてくれるから自然と姫呼びになっちゃう！って
アイドル力満点の回答が返ってきた時はさすがに俺も頭を抱えた。
「こせくん今日もがんばろーね」
って腰に巻きついてくるから優しく髪の毛が崩れないように
頭を撫でてあげる。
「みてみて！こせくんにかわいくしてもらった！！」
2人でみんなの元に帰るとくるくると回ってツインテールを揺らしてるA。
「えぇ！かわいいA本当のお姫様じゃん！」
「じゃあ黒ちゃんは王子様？」
「ねぇ、無理好き」
「俺は！？俺も王子様？」
「そたくんも王子様だよ！」
「だめだよ！俺だけ！Aの王子様！」
「もうお前らうるさい」
ってきゃんきゃん吠え合うわんこ達を止める湧。
今日もお姫様に振り回されてます。
てか俺は王子様じゃなくて執事じゃね？？
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作者名：にゃん | 作成日時：2023年2月5日 3時
