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ご機嫌なりゆう ページ2




「なおくん、なおくん、」


って二人しかいない部屋で俺の名前を連呼しながら目をキラキラさせるA。




「んー?」


「なおくんに問題です!今日Aがご機嫌な理由を当ててください、当ててくれたらAから特別ご褒美あげます!」



こんな風に些細なことでよく俺に話しかけてきてくれるAの質問に俺も今日、Aいつもよりご機嫌だなーなんて考えてたから少し頭を悩ませる。



「んー、お仕事決まった?」


「ぶっぶー!お仕事欲しいけど今は決まってません!」


「なんだろ、今日1人で朝起きれた?」


って少し意地悪を言ってみる。


というのも朝に超がつくほど弱いAに
モーニングコールを頼まれるのもよくあることだ。


今日も実際、電話を頼まれた俺はうちのお姫様を
深い眠りから起こしてあげた。



「もー!違うもん、なおくん真面目に答えてください!」


なんて少し口を尖らせて拗ねたように言うA。



「んー、わかんないから教えて?」


って降参したら、少し考えた素振りをしてから、


「なおくんきてきて」


って俺の腕を自分の腕に絡ませて引っ張ってくる。


断る理由もないし、なんとなく理由が気になって着いていってみる。


着いた先は俺たちの控え室で部屋で寛いでた湧達が俺たちの方に目を向ける。


その視線を感じながらもAの後ろを着いて部屋の奥へと足を進める。



「じゃじゃーん!正解はなおくんが一昨日買ってくれたコートを着てきたからです!」


ってハンガーに丁寧にかけてたコートを自分に合わせて
にこにこするA。


さすがの俺でも死ぬほどかわいいと思うわけで


「やっぱ似合うね」


って素直に言ってみる。


「なおくんが決めて買ってくれたからAおきにいりなの」


って俺が買ってあげたピンクのふわふわコートを抱きしめながら上目遣いでこっちを見つめてくる。


そんなAに思わずかわいいって心の声がでかけたとき


「ねぇ、A俺も買ってあげたじゃん!!」


って後ろから吠えるように近づいてくる声。


「黒ちゃんのも着てるしお気に入りだよ?Aのよく着るレギュラーメンバー!」


「俺の着てる時そんなご機嫌じゃないじゃん」


ってもっと吠えまくる大型犬。


「だって、なおくんあんまり似合ってるとか言ってくれないから選んでくれて似合ってるって言ってくれたのが嬉しかったんだもん」


って、俺またすぐ貢ぎそうです。




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作者名:にゃん | 作成日時:2023年2月5日 3時

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