There's no rose without a thorn. (ページ11)

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『ご馳走様でした』

サルサ「いえいえ、お粗末様でした」

『とっても美味しかったです。
ありがとうございました』

サルサ「あ、そうだ。今更聞くのも
あれなんですけど、アレルギーや好き嫌いって
何かあったりしますか？」

『特にないので、大丈夫です。
すみません、そこまで気を遣っていただいて』

サルサ「いえ。…あ、朝飯は、
いらないんでしたっけ…？」

『はい、低血圧で朝は寝起きが悪くて。
なかなか食べられないんです。

あ、勿論皆さんはご自由に食べてください』

そういうと彼女は立ち上がり、
食器を流し台まで運ぼうと手をかけた。

ワンちゃん「俺らやるんで置いといてください！」

『いえ、せめて自分の使った食器くらいは』

サルサ「大丈夫ですよ、それが俺らの仕事なんで。
なんかただいるだけっていうのも、
仕事サボってるみたいで落ち着かないですし」

『すみません、ではお言葉に甘えて… 』

申し訳ないと眉尻を下げる彼女の手から
食器を受け取り、皿洗いを始めたワンちゃん。

その横でサルサは台所の片付けを。

モモはダイニングテーブルを拭いていた。

自分も何か手伝わなければと思う反面、
トリハダは彼女に質問したいことで
頭がいっぱいだった。

兄弟はいるの？

親御さんが経営してるのはお菓子会社だよね？

…その、手首の傷は、なに？

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