検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:268,689 hit

陸拾玖.懐かしいもの ページ24

夢か幻か。



懐かしいものを見た。




幼い錆兎と真菰、その二人の間にAが居る。



3人で仲良く笑ってる。




この光景を守りたかった。




俺がいなくてもいい。






それでもいいから、









アイツらにはずっと笑顔でいて欲しかった。









__義勇__







目の前の3人が消えた。





後ろから聞こえた声に振り返る。








「錆...兎」





幼い錆兎が俺の真後ろに立っていた。







__約束 守れよ__






小さな手が俺に伸びてくる。


軽く腹を押された筈なのに、俺の体はぐんっと地面に引き寄せられるように倒れた。



地面だったはずのそこは底のない穴。




俺の体はその穴に落ちた。






上で錆兎が俺を見下ろしている。





















__Aを護れ__










その言葉と共に目を覚ました。




なんだ...?


俺は寝ていたのか



いや、違う



気を失っていたんだ。




頭が割れるように痛い。



倒れていた体を無理やり起き上がらせた。



真っ暗なその部屋は血塗れのまま。




Aの姿が見当たらない。



状況を瞬時に判断して部屋から飛び出た。





「A!!!」




名前を呼ぶが何も聞こえない。


気配も感じない。



ここに居ないのか。




邸から飛び出して探そうとした瞬間だった。



Aに付かせていたはずの俺の鎹鴉が血にまみれた状態で飛んできた。








目の前が霞んでいく。











ひゅっと音を立てた喉の奥が










異様に渇いていたことに恐怖を感じた。

漆拾.警告→←陸拾捌.涙の理由



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (547 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1294人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

とく(プロフ) - とても面白いです!続き待ってます! (7月20日 19時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - とても感動しました。続きお願いします! (2020年3月21日 22時) (レス) id: 267821d46f (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 続き楽しみにしてます!応援してます!! (2019年9月6日 20時) (レス) id: 9e76d01d1a (このIDを非表示/違反報告)
笑陽(プロフ) - 続きが気になります!! 更新待ってます!!!!!!!!!!!!! (2019年8月11日 1時) (レス) id: f0261dc739 (このIDを非表示/違反報告)
純(仮) - 続き凄い気になります (2019年7月24日 17時) (レス) id: b6bc3c9cb5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:捺稀 | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年5月15日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。