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Everlasting victory . TW ページ5




「先輩絶対ぶっ潰しますから!!!」
「元気だけは一丁前だなお前」
「あのころの俺とは違いますからね!!」
「わぁったよ、はよして」

先輩は適当に俺をあしらって、ゲームを始めようとする。
 吉良先輩のサービスから始まる。

「うっしゃあ!」
「始めるよ?」
「はい!!」

いつになく気合が入っている俺は、周りから見たら多分苦笑されるレベルだろう。

でもその余裕も、次の瞬間になくなった。

” ゾクリ ”

トスを上げた瞬間、こちらをじとり、と見て、そのまま右口角をあげ、一瞬でサーブを打った。
 その球は風と同化して、俺の横をするり、と抜け、気付けば後ろに転がっていた。

「は、ぇ……」

サーブの球の速さより怖いのは、打つ瞬間、トスを上げた瞬間にこちらを見る目と、まるで 弱肉強食 を表したような右口角。
” お前は弱い ” ” 俺には勝てない ” と見せつけられているような。

「赤也。ボールくれる?」
「え、あ、はい……」

いつも通りの吉良先輩のだるそうな顔とは違い、獲物を確実に捉え、逃がさない目。
先輩の目の奥底には、確実に動く俺が映し出されていた。

「行くよ」
「ッ!!!」

まただ。動けない。どうしてだ。
あの目に見られて、右口角をクイッ、とあげられると、恐怖を感じてしまう。
 勝てない、逃げなきゃ、と本能的に思ってしまう。
なら ……

「目を見ないのみっ、」

必死に、吉良先輩の目を見ないようにした。
あの恐怖を覚えないうちに。
感覚を、奪われないうちに。

「俺には、勝てねぇよ」

” ゾクリ ”

また、恐怖を感じる。いつもの低くて甘ったるい声じゃなくて、敵を威嚇する、強さを見せ付けた低くて鋭い声。

動けない。
動けない動けない動けない。

4本目、なんとか打ち返した球は威力を持たず、ネットに沈んだ。





「なんだ、あれ……」
「赤也、サーブをしろ」

吉良先輩のだるそうな、急かす声が聞こえる。

「フンっ、おもしれぇ
……ぶっ潰してやる!!!!!!」

「……赤也が、悪魔化したぜよ」
「ああ……でも…………」

周りの視線の殆どは、悪魔化した切原であった。
” 殆ど ” は。
そして次の瞬間から、その視線は全て 吉良 が集めることになるのである。


「ア゛? ぶっ潰す? 調子乗ってんじゃねぇぞ
お前に俺が潰せるわけねぇ、だろ?
お前の実力じゃ、俺には勝てねぇんだよ。」



この男は、どこまでも謎なのである。






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(プロフ) - 第一部隊さん» その一言が何よりの励みです、ありがとうございます!更新頑張ります!!笑 (2019年5月19日 22時) (レス) id: a218fd298e (このIDを非表示/違反報告)
第一部隊(プロフ) - わぁ!!好き!更新待ってます!!! (2019年5月19日 22時) (レス) id: 8a79432f79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年5月17日 22時

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