ドS吸血鬼に弱味握られて無理矢理契約させられた。【そらる】

21.研修生 ページ21

「はじめまして！研修生の浦田わたるって言います！よろしくね」





「きゃぁぁぁぁ！！！浦田せんせえええええ！！！！」






「かっこいいいいいい！！！！！すてきいいいいいい！！！」






「こらこら！静かに！」






にっこりと笑う研修生さんに女子たちはメロメロ。






そんな女子たちに呆れた担任はそう声をあげた。






茶髪の髪に、緑が主役の服装。顔も整っていて、そらると同じくらいの美形だ。






え？そらるはって？なんか授業中退屈らしいから学校探検らしいよ()







ーその頃のそらるー




「これが人体模型か……意外とかわいい……」






理科室で乙女になってた




.





「……じゃあ、浦田先生に学校を案内してほしいんだけど……」






「ハイハイハイハイハイハイ！！」






「私がやります！！」






「いや！！私が！！」







担任が言うと、すぐさま手をあげる女子たち。






私はそらるのお世話で精一杯だから無理です。()





「……んー、じゃあ、……」





浦田先生は拳をたてにして、顎に当てて、考える。






そして、ゆっくりと歩き出した。







……ん？なんか嫌な予感がするぞ？






いや、しない！してない！！うん！！だいじょu






「……君にお願いできるかな？」






『……あ、はは……』






ニッコリ、そう笑顔で笑う浦田先生は、私の席の前で立ち止まった。






私はこの空気をどうすればいいのかわからなくなり、苦笑いを浮かべる。






うっわぁ、……女子の視線怖い……。







そらる……早くもどっておいで……お母さん怒らないから……






ーその頃のそらるー




「わぁぁぁぁ、この肖像画すごい……。山田耕筰って人、意外とイケメンだ……」





音楽室で乙女になってた







.






「君の名前は？」






『さ、佐藤A、です、……。』







そう聞かれ、私は躊躇しつつも名前を告げる。





女子の視線がチクチクと体に刺さり、すごく気まずい。






「……ふぅーん、よろしくね、Aちゃん」







そう私の名前を呼びにっこりと笑う浦田先生。







……あ。








私はここで、終わりを悟った。







「ちょっと！！佐藤さんだけずるい！！」






「浦田先生！！私の名前も呼んでぇぇぇぇ！！！！」






ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！







その後、先生によりなんとかHRが終わった。

22.修羅場→←20.最近の女子

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す