32.寂しい朝 ページ32
……そして、明けてほしくない夜は明けてしまった。
そう、今は朝。私は憂鬱な気分でマンションからでたのだ。
後ろを振り返っても、相川さんが来る様子なんて微塵もない。
『…………はぁ、』
そんなため息をこぼし、私はうつむきながらアスファルトの地面を蹴っていく。
まだ春の少し冷たい風が私の横を通り、髪をなびかせる。
そんな春の風が少し自分達のような気もした。
隣に誰かがいないと、こんなにも寂しく感じるんだなぁ……
そう、改めて感じた。
そしてちょっと歩いていくと……、
「A〜！」
棗が手をふって私を呼んでいた。
私は直ぐに走りだし、棗のもとへ向かう。
「おはよ！A！」
『お、おはよう！棗！……』
上手く笑えているかな。
何かが足りない。心の隙間が全然埋まらない。
相川さんがいないだけで、こんなにも寂しい気持ちになるの？……
「……A……？」
すると突然、眉を反り返らせて、棗は心配そうな顔をする。
『……え、どうしたの？』
私がそう問い掛けると、
「……な、泣いて、るよ？……」
棗は首をかしげて、気まずそうに告げた。
すると、ポタポタと滴が地面に染みる。
頬を伝うものが涙って、このときわかった。
『……あ、あれぇ？な、なんでだろ、……ぜ、全然悲しくないのに……』
あの彼方先輩とのキスの時、もし去っていった相川さんを追いかけていたら、何か変わったかな？
私は瞼を擦り、何度も何度も涙を止めるのを試みるが、全く止まらない。否。止まることを知らない。
「……きっと、相川さんがいないからだよ。あの人といると、多分面白くて、楽しくて、幸せだったんでしょ？」
そ、そんなこと、…
私は否定に入ろうとすると、棗は言葉を続けた。
「きっと相川さんが好きだから、罪悪感と寂しさで裏表のないAは泣いたんだよ。」
棗は私の背中を優しく一定のリズムで叩き、慰めてくれる。
……そうか、私、相川さんのこと、……
“好き”、なんだ…………
こんなことで気づくなんて、本当少女漫画みたい。
「いやまぁ夢小説やし」
『おいやめろ、夢壊すな』
「ｻｰｾﾝ」
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ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2019年9月24日 17時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！その後話もっと読みたい！ 終わって欲しくない(´；ω；｀)あとそらるさん（彼方先輩）今は夢主ちゃんのこと、どう思ってるんだろう…?とても気になる…!! (2019年8月24日 1時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» できれば気づかないでほしかったぞwwww違うよ、やのんはいじる役だよ((((((((( (2019年4月1日 22時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - やのさん» ごめんなー(棒)ちょっと嬉しい気持ちがあったんだわ(^^)恥ずかしいんだね〜一生使えるネタが出来たw(嘘です)やのんは、いじられ役だね(( (2019年4月1日 22時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 毎度のごとく長文のコメントありがとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ！！！！！( ；∀；)うん！更新頑張るね！ちょっwwwほめてくれるのはうれしいけど、恥ずかしいからそこには触れないでwwww (2019年4月1日 22時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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