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さっき先生に言われた言葉。それは、

「ご家族が飛行機事故に巻き込まれたそうだ。今病院に運ばれたらしいが、かなり危ない状況らしい。部活はいいから、早く病院に行ってあげなさい。」


というもの。ガムシャラに走っている今でも信じられない事。もしかしたら大掛かりなドッキリかもしれない等と考えている自分がいる。



でも、病院に着いたらそんな淡い希望も吹き飛んで行ってしまった。

病院の前には沢山の救急車やパトカーなどがいて、ひっきりなしに患者であろう人々を病院に運んでいる。


患者達はいずれも重症の人が多く、辺り一帯に血の臭いや皮膚が焦げた臭いから、事故現場を見なくても凄まじい事故だった事が分かる。


あまりの悲惨な光景に吐き気を覚えた私だったが、そんなことを気にしている時間もなく家族の元へ向かうが、人が多くて中々前に進む事ができない。



やっと家族がいると言う病室に着いた頃には








  間に合わなかった。



既にお父さんやお母さん達の体は冷たくなっていた。




私はしばらくの間呆然と立ち尽くしていた。あまりの衝撃に声も涙も出なかった。



立ち尽くしている私に気付いた1人の看護師さんが、私の肩に手をおいて少し目を伏せながら小さな声で


「あなたのご家族を救ってあげれなくてごめんなさい。」


と呟いた。別にその看護師さんが悪い訳じゃない。もちろんその飛行機の運転手も。多くの人は運転手の操縦がどうだとか言うかもしれないけど、彼らも被害者だ。


むしろ、その運転手のお陰で命を落とさずに済んだ人もいるのだから感謝するべきだろう。


辛い現実を受け止めたくなく私は一回外に出た。外では、まだ怪我人が多く、医師や看護師は対応に追われていた。





一際大きな音が聞こえて上を見上げてみると、大型ディスプレイに飛行機事故の惨劇がライブで報道されていた。まだ飛行機の中に取り残されている人がいて、救出活動が続けられているらしい。



私はその映像を見てある違和感を覚えた。もしかしたら・・・








最も恨むべき相手は別にいるのではないか、と。

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-  ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年4月17日 21時) (レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユウナン | 作成日時:2018年10月26日 23時

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