山姥切長義に惚れてしまった【刀剣乱舞】 (ページ9)

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第八話【謎のダンボール】ページ9

スパンッ、と開かれた襖。その床に、ダンボールが置かれていた。めっちゃ長方形だし、上面には『政府より』と達筆で書かれ、政府の印である朱印が押されている紙が適当に貼られていた

「なにこれ……」
「ここまで運びましたが、それほど重いものではありませんでした」

それは貴方基準では？
私は厚樫山部隊の安全を確認してから、それに集中した。一歩、足を進め、それに近寄る
長谷部にアイコンタクトを送ると、どうやら通じたようで刀の柄に手を乗せ、体制をとる
まさか、爆弾？いやそれならこんな長方形のダンボールで寄越すか？新手のイタズラ？
もしかして、もしかすると、布男が頑張って私の仲間を取り戻してくれた…？

私はすぐさま動いた。ビリッと政府の紙とガムテープを乱雑に剥がし、それを開ける

「これって…」

そこにあったのは、『刀』だった。サイズを見るに打刀だろうか…どこか既視感がある気がする。ただ私の仲間ではないことは確かだ。なんて、期待をしていた分だけ、冷静になっていく

「顕現できるものでしょうか？政府の刺客という可能性も否めません」

そこまでしてくるようになったのかあのくそ政府共……
私は怒りに任せつつ、どうにでもなれという気持ちでその刀を手に取った
すると、突然刀が光を放つ。私は驚いて後ろに倒れ込んだ。刀身が浮いて桜を纏うとそれが一気に散りばめられる

「……はぁ…、どうしてこんなことになってしまったのか…」

聞き覚えのある声で、銀髪碧眼イケメンは悩ましげに、ため息混じりにそう言った
誰だ…こいつ…

「…まだそんな戯言を言うか、クズ審神者くん」

あ、と全てが重なり始める。私のことを『クズ審神者』と呼称するのは………！！

「布男！！」
「俺は山姥切長義だ！…次にそう呼んでみろ。叩き斬ってやる」
「お前がクズ審神者呼称を辞めるんだったら考えてやってもいい！」
「こっちのセリフだよ」

一方、主に無事結果報告をしようとしていた薬研がその会話を聞いて呆れていたのは言うまでもない