山姥切長義に惚れてしまった【刀剣乱舞】 (ページ19)

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第十八話【語り部の長義】ページ19

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「厳密に言えば政府に向かうのは俺と審神者二人であり、二人ではない。
「君はあからさまに意味のわからない顔をするな。
「俺達の目的は聚楽第の歴史を守るため、内部に侵入する。しかし、それだけではない。今回はこの本丸から消えた、三日月宗近、小狐丸、江雪左文字、鶯丸、鶴丸国永、一期一振の奪還も兼ねている
「＿＿静粛に。けして俺の独断ではない。この審神者の意思だよ。……そうだろう？
「……やめろその顔。鳥肌が立つ。
「とにかく、上記した通り二つの目的がある中で俺達は政府に乗り込む。しかしどうだ。考えても見ろ。この二つを俺と審神者の二人で遂行することは限りなく不可能に近いとわかるだろう。
「ここからは乗り込んだ後を想像しながら聞いて欲しい。
「まず、俺達が政府門をくぐる。そこではほかの審神者や役員がゾロゾロと歩いている。俺は政府内ではよく顔が効くため、しかもどの山姥切長義か見分けがつかないはずだ。つまり、注意を引きつけることができる。…あぁ説明し忘れていた。今回行く政府基地は本物の『本部』だ。我々がいるこの世界の政府の部署ではない。警備も厳重で、軽率な行動はできない。心してくれよ。
「…特に君だよ審神者くん。＿＿褒めてない。
「本筋に戻ろうか。政府内部に侵入した俺達は送転装置を使い、本部の中枢である桜王区画にある第一取締機関へと移動する。＿＿さて、審神者くん。君は本部に出向いたことはあるのかね？
「………覚えてないのなら覚えてないと言え。
「はぁ……とにかく、今回の目的は桜王区画だ。そこだけ覚えておいてくれよ。
「第一取締機関へ着くと荷物調査がある。本部には原則、短刀一振か打刀一振か脇差一振のみの持ち込みしか許可されない。
「この荷物検査が分岐点だ。覚えておいてくれよ。
「＿＿つまり、俺と審神者で定員オーバー。入ってしまったらほかの身動きが取れなくなってしまう。各区画に行くこともだ。
「……フッ、察しがいい。
「俺達はあくまで『刀』の状態で五振りを本部へと持ち込む。短刀二振、脇差一振、打刀一振、太刀一振だ。
「この五振りは荷物検査に入る前に別行動となる。各区画を調べ上げ、あわよくば我々の探し求める彼らを奪還する事が目標だ。部隊長は太刀に任せる。
「＿＿異論のあるものは挙手してくれ。」