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「っ、何を、する…!離さんか…!」




鍛えてるとはいえ、前世から私は主に蹴りを攻撃手段として鍛えてきた
今世もまた同じ

女として生まれてしまえばやはり男よりもずっと筋力に劣る
故に足の筋力だけは男にも負けぬようにと前世今世と鍛えたが現状脚に跨られ押さえつけられては抵抗という抵抗ができなかった




「フン…
カラス天狗の言う通りため息が出るほどいい女じゃ…」

「っ」




いいようになってたまるか
肝を取られてたまるか

その一心で身体をひねり目の前の妖怪に刀を振るった



ドシュッ



その一振でAは妖怪の腕に一太刀入れる




「…………フン」




まるで些細な抵抗だ、と言いたげに鼻で笑ったその妖怪
しかしその次の瞬間その傷口から何かが勢いよく吹き出た




「!!………おいおい………それは妖刀か」

「なっ」




あまりにも勢いよく出るそれはなんなのかはわからないがそのままにしてはいけない、そう思った
そう思った時には私は慌ててその傷口に手を当てていた
いつものように淡く光ると、勢いよく出ていたそれはピタリと止まる




「……………………」

「と、止まった……」




多分妖はもちろんだろうが、こっちもだいぶ驚いた
一体さっきのはなんだったんだ




「お前…何だ…?」

「………お前こそなんだ?」




そもそも、なんだ?という質問は一体なんだ
何を答えろというのだろう、なんだ?と言われて
人間だとしか言えないのだが

廊下の方からドダダダダダと誰かが勢いよく走ってくるのが聞こえた




「姫君!!ごぶじですか!?」




この慌ただしい音は是光だ
声の遠さからまだ遠い場所にいるらしい
是光の声に我に戻った妖は私から退き、縁側へ出ると振り返り綺麗な笑みを見せた




「"ぬらりひょん" 人はワシをそう呼ぶ」

「……………」

「あんたおもしろいな。また来るぞ」




来るな、という前に部屋の外から是光に声をかけられる




「姫君なにかございましたか!?」

「…………大丈夫だ、何も無い」

「………………左様、でしたか。失礼いしたしました」

「よい」




視線を戻した時には既に妖はおらず




「…………なんだったんだ………?」




私はただ、首を傾げるしかなかった
















(…………そろそろ、休むか)

(些か、今ので疲れたわ)

美人も醜女も三日→←出会い



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カリディア(プロフ) - 最高です!続き楽しみに待ってます!頑張ってください! (2019年7月25日 21時) (レス) id: dddfdc4b55 (このIDを非表示/違反報告)
ポケモンラブ(プロフ) - 応援してます! (2019年7月17日 22時) (レス) id: 90acc880a8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ポケモンラブさん» コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2019年7月17日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆりさんさん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年7月17日 21時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
ポケモンラブ(プロフ) - 続き気になりすぎてやばいから更新お願いします! (2019年7月17日 16時) (レス) id: 90acc880a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年7月6日 17時

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