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「うーむ
むしろ『立派な人間』になってる気がしますなぁ…」




リクオを見送ってガックリと項垂れた祖父と苦笑いをする父
どうやら今日も会議でリクオの三代目襲名がまとまらなかったらしい




「ま、おはようさんA」

「グットモーニン、お父さん」

「A〜、ワシャあどうすりゃええんじゃ〜」

「知らんがな」




あれ以降、一向に変化する様子のないリクオ
祖父はリクオに期待しているからやはり三代目にしたい気持ちが強いようで、変化しないことにモヤモヤしているらしい



「…………」

「なに?おじいちゃん」




私を見上げる祖父にこてんと首を傾げてそう尋ねてみた




「今Aはいくつじゃったかの?」

「16」

「でっかくなったもんじゃのう」

「おじいちゃんが縮んでるだけじゃん」

「顔可愛いくせに口は可愛くないのう、相変わらず」




呆れたようにおじいちゃんがそんなことを言い、私はふわぁと欠伸をひとつする
滲んだ涙を拭うとポンと頭の上に乗った誰かの手
この手は、お父さんの手だ




「Aの生意気さは昔っから変わんねぇよ。
な、A」

「いや私事実しか言ってねーわ」




おじいちゃんも鴉天狗も縮んでるのは間違いないでしょーが
……今鴉天狗関係ないけど




「A様はまだ学校へは?」

「いやあのね、木魚達磨。まだ時間余ってるからね?
ただリクオが異常なだけで」




普通はこんな早くに家は出ません




「にしても、リクオの奴ァ雑用みたいなこと先陣切ってやるなんて変わってるよなぁ」

「なんか知らないけど"いい人"に徹してるみたいだしね」

「そんなことしなくともAみたく普通にしてりゃ群衆に簡単に紛れ込めるだろうにな?
むしろアレ、ある意味目立ってると俺思うんだが」

「それな」




おじいちゃんやお父さんたちと一緒に居間に戻るとお母さんがいた




「あら、おはようA」

「おはよーお母さん」

「ご飯は?」

「食う」

「食うじゃなくて食べる、だろ?」

「あんたは私の母親かっ」

「父親だっつーの」




裏手を決めてやったら裏手返しされた




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ヒカル・ブラックウェル(プロフ) - 面白いです!もう家で声出して笑ってますw更新頑張ってください! (2020年1月21日 8時) (レス) id: a0f4c9fe9c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - さーちゃんさん» さーちゃん様、コメントありがとうございます!お気に召されたようで嬉しいです!どうぞこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月10日 19時) (レス) id: 6fc283c30a (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 面白い!ぬら孫大好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月10日 13時) (レス) id: 577dc20b2d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月8日 21時

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