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「ふむ。おぬしなかなか面白いな。名は?」
「名乗る時は手前からって習わなかったのかこのクソ野郎」
「口は随分と悪いようじゃのう。
まぁよい、妾は羽衣狐」
「奴良 A」
「ほう。面白い、面白いぞ。
そなたのその眼、幾十幾百と生命を狩ってきた者の目じゃ」
「てめぇも今すぐ殺してやろうか……」
Aから放たれる並々ならぬ殺気
それは鯉伴でさえも怯ませるほど、強かった
愛する愛娘がかつて愛した女と瓜二つの少女と殺し合いまがいのことをする
愛娘が見たことがないほど冷徹で血走った眼をしている
肌を突き刺さし、思わず固唾を飲んでしまうほどの殺気を放っている
鯉伴には、目の前の光景が一体なんなのかすぐに理解できるほど優秀な頭脳はなかった
「よい、今は引こう。命拾いしたこと喜ぶがよい」
「…………」
「奴良A、そなたの肝はこの羽衣狐がいずれ貰う。
覚悟しておけ」
「なっ、は、羽衣狐様!良いのですか!?」
「よい。第一の目的である妾の復活は成したのだからな」
仙人のような妖怪と羽衣狐とやらはそのまま闇の中に消えていった
「A!!!」
「……お父さん……」
「っ、ひとまず急いで本家に帰るぞ!!」
そう言ってお父さんは私を抱き上げて走り出す
私は、さっきの妖怪たちのことで頭がいっぱいだった
彼らの言う言葉には多くの引っかかる点があった
"自ら愛した男の娘を刺した"
"まちかねた"
"狐の呪い"
"ぬらりひょんの血"
一体、なにが起ころうとしてるんだ……?
(二代目とA様が帰ってきたぞ!!!)
(誰でもいい!!今すぐ鴆を呼べ!!Aが怪我した!!)
(うわぁ!!A様が血だらけだぞ!!!)
(鯉伴…!何があった!?)
(親父……!!)
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ヒカル・ブラックウェル(プロフ) - 面白いです!もう家で声出して笑ってますw更新頑張ってください! (2020年1月21日 8時) (レス) id: a0f4c9fe9c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - さーちゃんさん» さーちゃん様、コメントありがとうございます!お気に召されたようで嬉しいです!どうぞこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年8月10日 19時) (レス) id: 6fc283c30a (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - 面白い!ぬら孫大好きです!更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月10日 13時) (レス) id: 577dc20b2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2019年8月8日 21時