雪129片 ページ39
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「よく知ってますね、そんなこと」
「花火を描いてほしいって注文を受けたことがあってな、そんときついでに知った」
てかさして驚いた様子もないのを見ると、コイツもきっと知ってたんだろう。
「て、結局線香花火やっちゃってんじゃん。
打ち上げ花火見てたのに」
「出しただけなのにやろうと言い始めたのは薫さんですよ」
「…………」
コイツ、私の性格及び思考回路熟知してやがる
そう思ったのがモロに顔に出てたのかニコニコと笑みを浮かべたまま。
なんだろスゲー悔しい。
「本当の理由を言いましょうか、」
「へ?」
火が落ちた線香花火をミニバケツに入れて、半身ほどあった私との距離をズイと詰める。
「こちらの方が、貴女と二人だけの感じがして良いでしょう?」
……………………
「…………お前なぁ」
熱が集まってきた顔を手で隠す。
「貴女本当最近慣れてきて羞恥心てもの忘れかけてますよね。
前の方が初々しくて可愛らしかったのに」
「あんだけされりゃ慣れるわ。てか変態か」
「誰だって好きな人に対しては変態にもなりますよ」
最後の方を耳元で囁かれ全身が粟立つ。
「……ッ!」
傍に来ていた遙治の服を握りしめる。
そのまま腕の中に閉じ込められ、開いた襟元に強く吸い付かれた。
まあ当然のことながら紅い痕がつくわけで。
「目立つ所つけんなよ……暑いの苦手で隠すの面倒なるんだから」
せめてもの抵抗で言うが、フフ、と全く奴の留まる様子はない。
あまりの熱にうなされるように、唇を何回か重ねた段階で、私の意識は途絶えた。
『
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camellia(プロフ) - あみさん» ありがとうございます!続編もよろしくお願いします、頑張ります!! (2019年8月1日 15時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とっても面白かったです!これからも頑張って下さい! (2019年8月1日 15時) (レス) id: e50713e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - え、携帯のお調子大丈夫ですか!? わーい(ノ≧▽≦)ノ そう言っていただけると嬉しいです! 正直リアルでの恋愛ゼロなので推しへの愛でここまで書けるとは思ってもなかったです() こっから面白くさせますよー!!! (2019年7月18日 7時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
SR400 - 携帯壊れてから見てなかったんですが、久しぶりに見るとやっばり面白いです!めっちゃキュンキュンしました! (2019年7月17日 22時) (レス) id: d097415149 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - SR400さん» 優しいお言葉誠にありがとうございます(*´▽`*) 9話にも及ぶ長ったらしさによくぞお付き合いいただけました。これからも頑張らさせていただけます! (2019年6月30日 8時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:camellia | 作成日時:2019年5月1日 8時