結晶72粒 ページ24
─
「……要するに、私が泣き叫べば良いと？
絶望して、苦しんで、貴方を心底憎む。
そうすれば満足だと？」
空気を切り裂くように言い放つと、笑みを深くするばかりだった葉桐が顔色を変えた。
「…………異常だな、アンタ。何でそんなに平然としてられる？」
「何でと言われましても……」
「15年育てられた親を見ず知らずの男に理不尽な理由で殺されたんだぞ？
最期を看取ることもできずに」
…………。
「…………8年、ですよ」
ポツリ、落ちた言葉に、眉が歪む。
「居候先ですら浅葱さんしか辿り着けなかったのに、貴方が知ってる訳ないですよね。」
こんなにも感情を顔に出さずに話すのはいつ以来だろうか。
「私は小学二年の時まで、児童養護施設に居ました。
貴方が殺した人達との血の繋がりは、一切ありません」
ガタンと耳障りな音が響いた。
葉桐は立ち上がり、アクリル板を平手で叩く。
「…………馬鹿な……！！
じゃああの写真は…………！？」
写真……成る程ね、それで本当の家族だって思ってた訳だ
ぶちまけたくなる言葉を抑え、発していく。
「二人の間には、小学校に上がる寸前で亡くなった子が居たんです。
私と同じ青い目でした。」
リビングにはその子が生きていた頃の写真と貼り合わせるように私の写真が飾られている。
遺影は目のつく場所に無いため、二人の間には子どもが一人だけだったと錯覚するのだ。
その旨を淡々と話す。
言い終えて、脳内で渦巻いていた言葉を漸く口から発した。
「確かに、義両親には可愛がってもらった。
けどあの二人、私の名前を呼んだことないんですよ」
ずっと、自分達の子の名前で呼んでいた。
主にそうしていたのは、義母の方。
義父だって、気にかけてはいたけど助けてくれなかった。
だから玲子さんと会うのが楽しみで仕方なかった。
それもあって、休日を揃って過ごすことはないに等しかった。
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camellia(プロフ) - Ninja250さん» 急展開すぎてコケないようします笑 続きが読めないしか売りがないようなものなので() 二回目のコメありがとうございます！頑張ります！ (2019年4月20日 21時) (
レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
Ninja250 - !?!?!?!?びっくり!!急展開!続きが気になる!! (2019年4月20日 21時) (レス) id: 1223e64b98 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - Ninja250さん» わおー！！ありがとうございますとても嬉しいです！過去編ちょっと風呂敷広げすぎましたけど笑 ご期待にそえるよう頑張らせていただきます！これからもよろしくお願いします！ (2019年3月31日 18時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
Ninja250 - うおー!今日見つけて今日読んじゃいました!すっごく続きが気になりますねえ!物語の展開が読めない!次の更新が楽しみです! (2019年3月31日 17時) (レス) id: 1223e64b98 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - 白ぴくみんさん» コメントありがとうございます！そうですよね……高遠さんの小説少ないので半分自分の欲を満たすためにも書き始めたこともあります笑 コメントとても励みになります、これからも頑張らせていただきます！ (2019年2月7日 6時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：camellia | 作成日時：2018年12月28日 21時
