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結晶70粒 ページ22










 「……何かあったら、すぐ呼んでね」




 浅葱さんはそれだけ言うと、まだ言いたげな彼の背をグイグイと押して退室した。




 ドアがパタンと閉まったのを確認すると、パイプ椅子に座り直す。






 「……ここにきたのは、貴方に一つ、聞きたいことがあったからです。




 犯行に至った経緯は報道で概ね知りました。





 ……何故、私が居ない日を狙ったんですか?」





 あの日は学校の式典があった。



 けれどカレンダー上は立派な休日。





 本来なら、私もこの男に命を奪われていたかもしれなかったのだ。






 「事件の日は土曜で、出席は学校関係者のみ。




 メディア関係で知り得たのすら、生徒かその親だけです。





 ……両親をメッタ刺しにしていたまでの人間が、無関係な娘は巻き込みたくないなんて思考をしたとは思えません。





 2階にも、リビング以外にも立ち寄った形跡はないと聞きました。





 …………明らかに、意図的に、私だけは殺すことを避けて二人を手に掛けた。





 それは、何故ですか?」






 一言一言を区切りながら、言葉をぶつける。





 やがて、ハハッと不気味な笑い声が響いた。




 それに、改めて彼の目を見据えた。






 濁った、チリチリと鬼火が燃えているような目。





 狂気と歓びとが入り雑じった目。





 ……何にそれを憶えているのかは、考えずにおこう。








 「…………





 アンタにも、味あわせてやりたかったのさ。




 肉親を理不尽に殺される絶望と苦しみを」











 「……は?」





 単純に言っている意味が分からなかった。




 味あわせてどうなるというんだそんなもん。






 それに、義両親が人を殺すとは思えない。





 仕事で汚い手を使うことはあったかしれないが、それ以外はただの子煩悩両親だ。




 葉桐は話し出した。









.

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設定タグ:金田一少年の事件簿,高遠遙一 , HoneyWorks , camellia   
作品ジャンル:恋愛
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camellia(プロフ) - Ninja250さん» 急展開すぎてコケないようします笑 続きが読めないしか売りがないようなものなので() 二回目のコメありがとうございます!頑張ります! (2019年4月20日 21時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
Ninja250 - !?!?!?!?びっくり!!急展開!続きが気になる!! (2019年4月20日 21時) (レス) id: 1223e64b98 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - Ninja250さん» わおー!!ありがとうございますとても嬉しいです!過去編ちょっと風呂敷広げすぎましたけど笑 ご期待にそえるよう頑張らせていただきます!これからもよろしくお願いします! (2019年3月31日 18時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
Ninja250 - うおー!今日見つけて今日読んじゃいました!すっごく続きが気になりますねえ!物語の展開が読めない!次の更新が楽しみです! (2019年3月31日 17時) (レス) id: 1223e64b98 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - 白ぴくみんさん» コメントありがとうございます!そうですよね……高遠さんの小説少ないので半分自分の欲を満たすためにも書き始めたこともあります笑 コメントとても励みになります、これからも頑張らせていただきます! (2019年2月7日 6時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:camellia | 作成日時:2018年12月28日 21時

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