雪28片 ページ29
─
「……んあ？」
肩に細かな震動を感じて、意識が引き戻される。
「一寸くらい危機感もったらどうなんですか……お風呂ありがとうございました。」
半ばあきれたような声に目線を上にやると、少し湿った髪の遠山。
「お前だって、初対面の女襲うような野郎じゃねーだろ。」
「その無駄に厚い私への信頼はどこから来てるんですか」
「……放っとけ。部屋、案内するから。」
その問いに答えるのは止めておいた。
椅子から立ち、リビングの電気を消す。
階段を上がりながら思った。
わかってる。こいつは、玲子さんじゃない。
性別も歳も違う。
でも緩んでしまう。ふとした瞬間に。
あの時みたいに、誰かの温もりに包まれていたくて。
「……ん。この、右が私の部屋。遠山はこっち使ってくれ」
二つ並んだ部屋の左に指を向けて言う。
「トイレはここ。それと、この、奧の方には入らないでほしい。」
これだけ言っとけばいいだろ。
「じゃあ、お休み」
「お休みなさい」
私は右の部屋に入ると、そのまま電気をつけずにベッドに突っ伏す。
あっちも毛布四五枚あったから大丈夫だよな？
ていうかあいつ、いつまで家ないんだろ……。
ホテルとか泊まる金もなさそうだし、しばらく家で泊めてっても良いかな……
考えると同時にぐわぁんと眠気が襲ってきて、逆らわずにまぶたをおろした。
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camellia(プロフ) - すぃさん» 読んでくださりありがとうございます！ はーい行ってらっしゃいませ！！ (2019年10月20日 8時) (
レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
すぃ - camelliaさん» 続編行って来ます！ (2019年10月20日 8時) (レス) id: 045c20b509 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - まるさん» 申し訳ありません、修正の際に誤って立ててしまっていました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年1月2日 21時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とかいう軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方のない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2019年1月2日 21時) (レス) id: cec6dd7646 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：camellia | 作成日時：2018年7月11日 20時
