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私たちはただ光を追った。

心が消えている。

あの湖も、花も、芽も。

自然で埋めつくされていた私の心が無くなっている。

もう20分は歩いている。

さすがに足が痛い。

でも光は唯一の道標だった。


「はぁっ、まだなのかな…?」

「…わかんないっ、」


息を切らしたマサイが言った。

もう空が暗い。

見上げると、いくつもの宝石が散らばっていた。

光を追う。

でも突然、スッと光が消えた。

反射的にマサイも止まる。


「Aっ…?」


マサイと手を離し、私は前へ。

導かれているようだった。

気づけば、いる場所の周りには芽が成長し、真っ赤な花が咲いていた。

薔薇。

私の目の前に立つ、一際大きな薔薇に手を触れる。

すると、ぶわっと私の周りにバラの花びらが舞った。

風が吹いて私の周りにまとわりつく。


「A!!!」

「マサイっ!!」


花びらでマサイが見えない。

でも私は手を伸ばした。

マサイも手を伸ばす。

届きはしなかった。

薔薇の花びらは溶けて、私の目に光となって入ってくる。

すぅ…っと心に溶けていく。

新たな感情が生まれるかのように。

いつしかその光は消え、私は地面に倒れ込んだ。


「Aっ、大丈夫…?」


慌てながら寄ってくるマサイ。

真っ直ぐマサイの目を見つめる。

頬に手を添えた。

マサイが好き。

大好き。

愛してる。


私はそっとマサイの唇にキスを落とした。

○言葉にして○→←。



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ゆりりん(プロフ) - 愛恋さん» 楽しみですー! (2019年10月30日 7時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - ゆりりんさん» マジですか!ありがとうございます!続編では歌い手さんも出す予定なのでぜひ楽しみにしててください! (2019年10月30日 0時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - わたし、歌い手×Fischer'sが大好きで(笑)、すごい楽しく読ませてもらってます〜(*^^*) (2019年10月29日 23時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 愛恋さん» ありがとうございます(*T^T) (2019年10月27日 19時) (レス) id: 638a835745 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - ゆりりんさん» マジですか?!ありがとうございます!全然、いつでもコメントしてください! (2019年10月27日 17時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな x他3人 | 作成日時:2019年10月11日 18時

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