検索窓
今日:2 hit、昨日:20 hit、合計:271,416 hit

38.卵焼きの味は ページ39

.


?「よぉ。」

貴「おはようございます。具合はどうですか?……薬研藤四郎さん」

薬研「まぁまぁといったところだ。……よくわかったな?」

貴「声で覚えていました。記憶は得意なんです。」

薬研「そうか……。」


あらかじめ熱していたフライパンに卵を流し、手際よく巻き始める。


薬研「…昨日、兄弟たちに飯を食わせたんだってな。」

貴「えぇ、そうですね。」

薬研「握り飯まで乱たちにもたせた。……なんのためだ?」

貴「…?食事をとることに理由がいりますか?お腹をすかせた者には食事を、喉が乾いている者には水を与える。当たり前のことです。」

薬研「…だが、俺はお前さんを斬り殺そうとしたんだぞ。俺たちが…怖くは、ないのか?」

貴「怖くない、なんて言ったら嘘になります。」


斬られそうになったのだ、怖くないはずがない。


貴「でもそれで怖気付いて背中を向けるなんて、ここを任された以上できないので。」

薬研「………。」


黙り込んでしまった薬研藤四郎さん。

気にせず卵焼きを焼いて、お皿に盛る。


貴「よしもう一本。…あ、包丁藤四郎さん、つまみ食いはだめですよー。」


バレたかって顔をしながら包丁藤四郎さんが出てきた。

可愛かったので、少しだけですよ?と卵焼きを口に放り込むと嬉しそうにぴょんぴょん跳ねる。

ついでに薬研藤四郎さんの口にも押し込んでおいたらびっくりした顔をしていた。


薬研「……………うまい。」

貴「それはよかった。」


.

39.焦げかけた焼き魚って香ばしい匂いするよね→←37.朝ごはんの支度



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (129 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
427人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

佑菜(プロフ) - 五月七日さん» 応援ありがとうございます。話の続きを待たせてしまって申し訳ないです。 (2018年10月24日 12時) (レス) id: 4551e98c94 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!応援してます!更新待ってます! (2018年10月5日 20時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:佑菜 | 作成日時:2017年4月23日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。