必要としてくれるなら...。

33話 ページ44

なんでこんなに弱いんだろw









自分にイラついてきた。









所詮ただの小娘だ。そんなガキに何ができる？









頑張ったって結果が全て。









言われていることが結果だ。









頑張った意味なんてなかった。









久しぶりの気分転換をするため友達と出かける約束をした。









私の唯一の女友達。









友達がナンパされてもやだし男のまま行くか。









そう思って友達と約束した場所へ5分前に着くように家を出た。









友達は集合時間の２分前に来た。









｢お待たせー！｣









『遅いじゃん棗。』








棗｢集合時間前やんw｣







これは棗。歌い手名 96猫。







俺が女であることを知っている。







棗｢そう、出会いは必然...｣







『ちょ、黙ってw』









棗とは歌い手をする前に出会っていつの間にか仲良くなったんだけど









俺は棗に男として接した。








棗は俺を男だと思っていると思ってた。







でも







棗｢わしトイレ行きたい！行こ！｣









なんて手を引いて歩き出す。









『いや、俺男だから！』







なんて言えば







棗｢何言ってるんwAくん女の子じゃろ？w｣






と帰ってくるもんだからびびった。







棗｢何回Aくんのこと見上げてると思ってるんw｣






と言いながら俺の喉元をつんつんした。






棗｢バレバレやでw｣








なんて言われちゃかなわなくて。その日から女同士であることを自覚し良き友達としてやってきた。







だから腕組みも手を繋いだりもぎゅーも恋人繋ぎも友達感覚でやってしまう。









それ故にカレカノだと思われやすい。









棗｢なー！タピオカのもー！行くじゃろ！？｣








『行こっか！』









腕を組みながら歩き出す。









やっぱり女の自分を求めてくれる人が恋しくなるのも仕方ない...よね？









たまにはこっちも必要としてください...なんて。

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