君は私の一等星 No8

番外編7　〜海〜　 ページ18

『光くん！泳ごうよ！』

光「待ってくださいってば！」

私が海に入ると、光くんも慌てたように追いかけてくる。

『光くん、こっちこっち！』

光「なんですか……って、うわっ！」

こちらに向かってきた光くんに、私はバシャッと水をかける。

『やった！大成功！』

光「やりましたね〜？お返しです！」ﾊﾞｼｬｯ

髪から水を滴らせながら、光くんは笑って水をかけてきた。

『うわぁ、冷たい！私も負けないよ！』

光「俺だって負けませんよ！」

私達はしばらくの間、水をかけあって遊んでいた。

と、

光「まだまd「ﾌﾞｼｬｰ」ちょっと明日人くん！」

明日人「あはは！ひっかかったな、一星！」

私達が遊んでいると、明日人が光くんに再び水をかけた。

光「もう、明日人くん！」

明日人「油断大敵だぞ、いちh「ﾊﾞｼｬｯ」」

『明日人だってだよ！』

明日人が言い終わらないうちに、私も水をかける。

『よし、光くん！泳ぎに行こう！』

光「はい！」

後ろで明日人がギャーギャー言っているのが聞こえるが、私と光くんは聞こえないフリをして海に潜る。

光「Aさん。泳ぎ、見せてくださいよ」

『いいけど……光くんも泳いでよ？』

光「はい！わかってますよ」

私は海に潜り、泳ぎ始める。

最初に泳いだのはクロール、背泳ぎ、バタフライのメドレーだ。

次に、かなり深く潜って、お腹を砂につけるようにして泳ぐ。

最後に大きく体をひねり、イルカのようにジャンプをした。

『ふぅ、結構疲れちゃった……光くん？』

光「……………」

泳ぎ終わって顔を上げると、光くんがポカーンとしてこちらを見つめていた。

『光くん、どうしたの？』

光「……え！あ、いや、その……」

私が近づいて声をかけると、光くんは我に返ったのか戸惑いだす。

『気分でも悪い？』

光「いえ、その……すごく綺麗だったから……」

『え、あ、ありがとう///』

光くんの言葉に、私は照れて赤くなった。

光「すごいですね、Aさん。あんなに泳げるなんて、思ってませんでしたよ」

『これでも、小さい頃は水泳やってたんだよ？』

光「そうだったんですね」

光くんは感心したように私を見つめた。

『まあ、全然上達しなくて大変だったけどね』

光「でも、本当に綺麗でしたよ。例えるなら……人魚みたいでした」

『に、人魚！？』

その言葉に、私は驚いて光くんを見たのだった。

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