271 私達の弱点 ページ1
みんなが目を覆っている間に、日本ゴールから音が聞こえた。
ピーッ!、と笛の音がフィールドに響いた。
その音を聞いて目を開け、ゴールを見る。
私……いや、みんなが息を飲んだ。
そこには、ボールが転がっていたからだ。
『………失点、した』
光「い、今のは一体……」
呆然としている私達に、クラリオたちが歩みよってきた。
クラリオ「あなたたちが私達の個性を分析して、攻略を編み出した。私達はあなたたちの弱点を、完全に把握した」
クラリオの言葉に、誰もが何も言わずに耳を傾ける。
クラリオ「日本に勝ち目はない」
言い放ったクラリオを、私は睨むように見つめた。
『円堂さん』
円堂「あぁ……サンキュ」
みんながたたずんでいる中、私はゴールにあるボールを拾って円堂さんに渡した。
坂野上「と、得点された……」
野坂「一体なにが起こったんだ……」
剛陣「嘘だろ、おい……」
今の状況が理解できないとでもいうように、みんなは口々に言う。
氷浦「ここまで互角に渡り合ってきたのに、一体どうして……!」
坂野上「なにが起こったんですか?円堂さん!」
坂野上くんの質問に、「あぁ……」と円堂さんが短く返事をする。
円堂「キックオフ直後……急に、ボールが見えなくなったんだ。気がついた時には……」
先ほどのひかりの正体は、相手の必殺技"ツインランサー"によるものだった。
『私達の、弱点……?』
光「はい。それは、仲間への信頼です」
『どういうこと?』
こちらに歩みよってきて答えた光くんに、私は問いかける。
野坂「日本は、味方の能力を信頼するあまり、疲れや緊張からくるプレイの劣化を考慮できていない」
光くんはすぐさま頷いた。
光「はい。仲間のプレイを信頼しすぎていますね。スペインはそこに気づいた……」
私は恐る恐る聞いてみた。
『信頼しすぎるのも、良くないことなの?』
光「そうですね。場合によっては、それが逆効果だったりしますから」
光くんはそう私に答えると、野坂くんに言った。
光「一番のウィークポイントは、パスを出す瞬間。その軌道は疲労によって、各々の選手がイメージするラインから大きくズレています」
野坂「今のジャパンに、一人一人の疲労を計算に入れて出すスキルはない」
『パスを出すのは、野坂くんか光くんに集中すればいいんだけど……そういうわけにもいかないよね』
光「そうですね。これは困ったことになりました……」
私達は考えを巡らせるが、中々思い付かない。
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姫川ふぶき - 円堂死なないで(泣)青鬼ゲームをだんだん見たら円堂が青鬼に手で死んだので悲しかったです!円堂が死んだなんて嘘だよね?何で円堂を死なないといけないのねぇ教えてお願い!ずっと夜まで朝で泣いていましたけど、泣いたら駄目だと思っていました!けど結局泣きました (2020年4月25日 0時) (レス) id: 3c4b53ac36 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 青鬼ゲームや君は私の一等星が更新されないのは悲しいけど、体調の方が大事ですからね!!早く治してください!お大事に! (2019年10月29日 21時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
りん - 風邪しっかり治してくださいね! (2019年10月29日 18時) (レス) id: 8b75577298 (このIDを非表示/違反報告)
Yニャン - みなさん» ですよね……!( ≧∀≦)ノ (2019年10月16日 21時) (レス) id: 0e74a4daf4 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - あぁ・・・光くんかわいい← (2019年10月16日 19時) (レス) id: 08c5f26fea (このIDを非表示/違反報告)
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