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よんわ ページ6

龍と寛が食堂に入るなりおれを見つけ、龍は俺に走り寄り、其れを寛が追いかける。
どうしてそんなにおれを見つけるのが早いのか。

生前からそうだったのだが、探査機がなにかでも内蔵されているのではと思うほどに直ぐ見つけてくる。
龍が鬼のときはかくれんぼは不利である。
一番最初に見つかる。


「そうか。隣いいか」

「おれは良いけど、太宰くんたちに聞いてくれる?」


落ち着いた様子で話しかける寛に返しながら太宰の方を見ると、目に♡を映しながらおれと龍を交互に見る。
其れを見た寛は太宰くんに聞くのを諦め、隣りにいたオダサクくんに聞きに行く。


「隣? 全然ええですよ〜」

「あ、だったら龍は太宰くんの隣に座りなよ。寛はその隣かな」



NowLoading……



来た二人も交えて朝ごはんを食べていると、司書室の方から猫が入ってきた。
この猫というのは、当たり前の様に館長代理である。

背後には随分と可愛らしい容姿をした女の子が一人。
司書さんか?


「今日から配属された司書だ。仲良くしニャイと潜書の数を増やすからニャ。それから、誰か案内しろ」

「ああ、おれがやるよ。ある程度把握はしたし。よろしくね、司書さん。
わかってると思うけどここが食堂。辞書室から来たはずだから司書室は判るよね。あとは、じゃあ着いてきて」



NowLoading……



司書さんに部屋の説明をしながら図書館を周る。
司書室と反対側から向かったので、最後は司書室の奥にある潜書室だ。

中心に大掛かりな機械が置いてあるのでそれには不用意に手を触れないように一応注意する。
大きくて精密な機械なので流石にそんな事をするわけはないだろうが。

そんな馬鹿が、この帝国図書館に存在するはずがない。
いや、存在しないと思いたい。

司書は目をキラキラさせて其れを見ている現状を見れば、誰でも不安になるだろう。
館長代理には「彼女は一人にさせるな」と言われているから戻れないしなぁ。

自分的にも問題を起こさないか心配ではあるが、自分たちに、最悪自分に火の粉が降りかからなければいい。
問題を起こすのは極力辞めてほしいと願ってはいるけれど。


「ふふふふふ」

「え、何?」

「私のお願い。聴いてくれる?」

「んー、まぁいいよ。おれにできることなら」


不気味な笑い声にばかり驚いていたから、簡単そうなお願いに呆気にとられる。
なんだ、そんな簡単そうなことでいいのか、と司書さんのお願いを快諾する。

ごわ→←さんわ



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のんしゅ(プロフ) - しばらく更新停止するつもりです。ほんとすみません。できるだけ早く投稿できるようにしますので、待っていてくださると嬉しいです。 (2022年2月11日 17時) (レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
文ストファン - いつ見ても面白い!!!!!! (2022年2月11日 14時) (レス) @page27 id: 643207991d (このIDを非表示/違反報告)
のんしゅ(プロフ) - わぁぁぁ! ありがとうございます! すごく励みになります! 若輩者ですが、頑張って投稿始めようと思います (2022年1月30日 22時) (レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
文ストファン - ヱァァァァァァァァァァァァァァァァ素晴らしい作品ありがとうございます! (2022年1月30日 21時) (レス) @page27 id: 9e1177ce22 (このIDを非表示/違反報告)
のんしゅ(プロフ) - 十話ごとに閑話休題を入れるつもりです。もし短編リクがあればコメント欄かボードにお願いします。 (2021年6月6日 13時) (レス) id: b8f455d9e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のんしゅ | 作者ホームページ:No.  
作成日時:2021年6月1日 23時

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