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ルシフのところのタナカなら、いきなり連れて行っても驚かないだろう、なんて、適当を言う。
流石に悪魔やで?
あのタナカさんでも驚くやろうけど。
ルシフもルシフで、真顔ではあるが、迷惑をかけるなという雰囲気が周りにある。
いうて、俺たちの部屋はもってのほか、一番いいのは観光か、ルシフの部屋か。
原初の悪魔が何をしでかすかわからないうちは、目の届く範囲のほうがいいのだろう。
とすると、まぁ、ルシフのところしかないだろうなぁ。
「バカ言わないでくれる? まぁ、あんまり驚かなさそうだけど」
「悪い悪い。それで、ベルフェゴールはどうするんだ?」
「さあ、決めてないよ。面白そうだし、きみたちに着いて行こうかな」
ゼオルの言葉に呆れつつ、それでも自分の従者を褒められて満更でもなさそうな顔をする。
ゼオルも、形式的には謝っているものの、全く悪いとは思っていなさそうだ。
そのまま流れでベルフェゴールにこれからのことを尋ねる。
「ま、俺たちのとこは無理やし、ルシフについてってな」
「ということで、ベルフェゴールはおれの客人として扱います。よろしくお願いしますね、ベルフェゴール様?」
にこり、と対外用の、俺たちに向けるような笑顔でベルフェゴールのことを見る。
俺たちにも、ゼオルさんみたいに普段の顔がいいんだけどな。
まぁ、親密な仲になる道のりは遠いってか。
「ふふ、今のところはきみたちの手のひらに収まってあげよう」
含みのある笑顔でベルフェゴールはそういった。
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のんしゅ(プロフ) - ほんとですか!? 教えてくださりありがとうございます (2022年6月30日 19時) (レス) id: e89ed18301 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - オリジ/ナルフラグが立っているようですので、外していただくようお願いします。 (2022年6月30日 8時) (レス) id: 09c503bb24 (このIDを非表示/違反報告)
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